三日目 大移動

北海道での移動は、住んでいる人も旅行者も車を使うのだろう。公共交通機関がとても使いづらい。知床から紋別経由で滝上まで、オホーツク海沿いにずーっと行けばよさそうなものだが、そういうバスはなく、調べた結果、バスと電車を乗り継いで、一日がかりでうねうね行かなければならないことが分かった。


ボンズホームに別れを告げ、10:10発のバスで網走へ。

網走




11:44着。電車が出るのは12:09なので、駅で食事をするか、お弁当を買うか迷ったが、面倒になってそのまま乗車。
風が強く、駅名の看板が揺れる。駅を出ると、土が舞い上げられて火事の煙みたいになっているのを見た。湖が海のように波立ち、川へ逆流しているのも見た。

さすが地の果て。すごいところだなぁ。冬にうっかり外出したら死ぬわ~とか思っていたが、この日は特別だったらしい。
このとき少し離れた弟子屈湖でカヌー転覆事故が起きていた。

電車は山あいに入り、なんだか天気も荒れてきた。
車内がだんだん寒くなり、荷物から服を出して次々重ね着する。
しまいにはパジャマ代わりのトレーナーまで出して着たが、ジーンズ越しに足が寒い。仕方なくごしごしこすっていたら、
暖房が入った

14:53 遠軽着。


遠軽

すごく寒いところだ。しかも寒々としたところだ。
大きな道を車が走っているが、素通りして行く。店もあるにはあるが閉まっている。人気はない。
バスターミナルに着く頃には、歯がガチガチ鳴っていた。電光表示板に「9℃」とあるが、知床に着いた時より風が強いせいか寒い。


食べ物で暖を取ろうと探し回り、人に聞いてラーメン屋に入り、かきこむように食べてバスターミナルに戻る。体は温まったが味はよく分からなかった。



遠軽発 15:35

四方を山に囲まれ、どんよりとした雲でフタをされた寒いところから、30分くらいで海の見えるところに出た。空も晴れた。磯の香りがする。

紋別着 16:55
紋別発 17:36

港町紋別でバスを乗り換え、また内陸へと向かう。牧場しかない。開墾された頃のことを想像してみる。果てしないなあ。
「次はホテル渓谷」とアナウンスされ、慌てて降りる仕度をする。そんなバス停があるとは思わなかったので、滝上の町で降りて、歩いて戻るつもりだった。

ホテル着 18:40



川沿いに建つかわいらしい外観のホテル。今日からは味気ないユニットバスかぁ…と思っていたが、なんと大浴場があった。ラジウム温泉なのはありがたいが、換気扇があるだけで窓が開かない。浴室を開けただけですごい熱気と湿気。案の定、すぐにのぼせた。