「舞台用語で大道具なんかを動かないように固定する事を…『殺す』って言いますよね?今回僕がやったのは…正にそれだ!僕にとって限りなく凶悪に増長するあの人を…もう動かないようにしたんですから…」


今回は2022年3月月16日発売サンデーFILE.1090「扉の先の真実」について感想・考察していきたいと思います。



以下の4パートに分けて書きました。

1. 推理の答え合わせ

2. 事件に関しての感想

3. 伊織の正体

4. 最後に出てきた人物は誰?




1. 推理の答え合わせ



毒を飲ませた方法

毒入りの水を無理矢理飲ませたというのは当たっていましたね。


睡眠薬を飲ませた方法

私は、株本は本当にピザを食べてないと思いました。でも、ピザの匂いがしたらしいので「空腹だがダイエット中なのでピザを食べる事ができない株本に、(ピザを食べたいという衝動を少しでも抑える為に)ピザの味がする(睡眠薬入りの)飴玉を渡す」という方法を取ったと推理しました。


しかし実際はピザの盗み食いをしてましたね笑

確かに盗み食いしてるとしたら、ダイエットの効果が出ていなかったという描写とか、「ピザを切るんはワシの役目」だと主張する様子とか綺麗に説明つきますね。


細い扇形をカットして盗み食いするとか思い付かんわ笑



密室トリックと犯人

スーパーボールと犯人が稲場というのは当たりました笑

ただ、犯行の流れがちょっと違いました。


『株本の服と同じ柄の布を用意し、その布をドアが半開きになった時に少しだけ出るような位置に広げておく。その上に株本の遺体を置く。ドアを半開きにし、出てきた布をドアの外から引っ張り、遺体をドアの側に寄せた。』

という風に推理してたんですが、まず『遺体をドア側に寄せたタイミング』と『毒を飲ませたタイミング』が違いました。


15分前に様子を見に行った時に既に毒殺を済ませていたのかな、と思っていましたが、密室トリック→殺人の順番だったようですね。


外した原因としては

・実際は3人一斉に様子を見に行ったが、私は1人ずつ行ったんだと思ってた

・稲場が持ってたハンカチを見落とした

の2点ですかね。後者に関してはFILE.1088は立ち読みだったので、仕方ないのかななんて思ったりもw


動機

仁香さんは自殺じゃなかったかー笑

『株本が行田を自殺に見せ掛けて殺害し、犯人はそれと全く同じトリックで株本を殺害した』場合ちゃんと想定できてたのに何で見落としちゃったんだろう…


一応自分がFILE.1089の時に書いた考察バターン(行田が自殺だった場合の考察)でも、大体筋は通ってたと思いますが、株本の「そうか、わかった」という部分の説明にはなってなかったかもしれませんね。





2. 事件に関しての感想



今回の事件で使われたトリックは

◆ピザを盗み食いするためのトリック(それを利用して睡眠薬を飲ませる)

◆スーパーボールをドアストッパーに利用するトリック


この2つだけなんですよね。なのに、単調な感じが全くせず、細々と伏線が張られた"蜜なミステリー"にしっかり仕上がっています。


それは一体なぜなのか。それを考えながら今回の事件の感想を述べていこうと思います。


飴玉の存在意義

今回のエピソードを"蜜なミステリー"に仕上げているもの…それは『飴玉』です。


もし仮に今回の話に飴玉が存在していなかったとしても(「株本が飴玉を愛用している」という設定を作らなかったとしても)、ドアストッパーにスーパーボールを使うトリック自体は可能ですし、『トリックに使ったスーパーボールを今も所持している稲場が犯人だ』という感じで、ストーリー自体は十分成り立ちます。


しかし、ここに『飴玉』を登場させる事によって、「スーパーボールを大量の飴玉に紛れさせて、証拠を手元から消す」という犯人の動作が1つ加わるわけです。そして、この動作が加わる事によって、コナンと平次はスーパーボールの存在に気づいて解決編に向かっていくわけです。


つまり飴玉の1つ目の役割は「コナンと平次が真相にたどり着くためのきっかけとなって、話の展開をスムーズなものにする」事だと言えるでしょう。


そして、もう1つの大きな役割は「現在と過去の事件をつなぐ」事です。


株本は飴玉を見て、スーパーボールを使った密室トリックに気づき、最終的に殺される羽目になりました。つまり、株本が飴玉を好きではなかったらこのトリックに気づく事はなく、株本が殺害される事件が起こる事もなかった、と言えます。


すなわち、「株本は飴を愛用している」という設定を加える事で初めて仁香殺害事件と株本殺害事件がつながるわけです。  


動機について

株本が飴を愛用していなかったら、稲場はスーパーボールを飴に紛れ込ませるなどという事はせずに、スーパーボールをずっと隠し持っていたはずです。身体検査で見つかったとしても、スーパーボールを持っている=殺人犯とはいえませんからなんぼでも言い訳できたでしょう。

また、コナンと平次にトリックを気づかれる事もなかったでしょう。


しかし、株本が飴を愛用していた事により、スーパーボールを飴に紛れ込ませる事を思い付き、結果的にはセロハンテープの指紋という言い逃れできない証拠を作ってしまいました。


これは「株本の口車に乗って、仁香と浮気に走り、結果的に仁香を殺さざるを得ない状況になってしまった」というのと比較すると、非常に構図が似ています。


【株本の口車に乗って浮気→自分の首を締める状況(仁香を殺害せざるを得ない状況)に陥る。

  株本の癖を利用してトリックの品を隠滅→自分の首を締める状況(言い逃れできない証拠を自ら生んでしまう)に陥る。】


稲場が犯罪に手を染めた原因を作ったのは株本なのに、その株本を殺害したという決定的な証拠を生んでしまった原因も株本、という皮肉になっていて、非常に面白いなあ、と思いました。


一方で、株本の方も稲場に浮気を勧めた結果、その稲場に殺される事になったわけで、こちらも皮肉になっていますよね笑


ハンカチの伏線

・過去にソファから落ちた事がある

・ドアが開かない

この2つだけだと、株本の体がドアを塞いでいると判断するには十分とは言えませんが、この2つに加えて

・株本の着ている服がドアの下から出ている

という事実を設定する事により、体がドアを防いでると完全に思い込ませる、というのが非常に面白いと思いました。


何よりもその"ハンカチ"の存在を解決編で初めて明らかにするんじゃなく、FILE1つ目の段階でちゃっかり出しておくのが最高ですね!解決編まで見て1つ目に戻ったら「あ、ほんまや!」ってなるのがいいんですよ~


これだからコナンは、話の内容知ってても何回も読みたくなるのよ~笑


ポエムがいい笑

私はコナンのポエムは

・対話中ポエム

・解決前ポエム

・犯人ポエム

に分けられると思ってて、


例を挙げると、

対話中ポエム

→「優れた芸術家のほとんどは死んでから名を馳せる…お前を巨匠にしてやるよ…監獄という墓場に入れて…」

解決前ポエム(解決編の前にある、考察に当たって一番のヒントになるポエム)

→「だとしたらまだ残ってるはずだね…この犯罪小説で修正(アカ)を入れ損ねた…アリバイトリックの誤植がな…」

犯人ポエム(自白した犯人がうまい事言ってくれちゃうヤツ。アニメだとこの後にED入る傾向)

→「それで僕は確信したんだ…先生が秋庭を通して知りたかったのは…リアリティーじゃなく…殺人者のメンタリティーだったってね…」

みたいな感じ笑


この中だと犯人ポエムが圧倒的に出現率低いんですけど、今回は久しぶりに"名"犯人ポエム出ましたねww


「舞台用語で大道具なんかを動かないように固定する事を…『殺す』って言いますよね?今回僕がやったのは…正にそれだ!僕にとって限りなく凶悪に増長するあの人を…もう動かないようにしたんですから…」


さすが脚本家!!w



3. 伊織の正体


FILE.1090のラストシーンより

・伊織は元公安(今は違う)である事

・「榊原」という偽名で、どこかに潜入していた

・黒田の部下だった可能性が高い

・安室が公安の人間である事を知っている

・安室の過去(警察学校の仲間が亡くなった事)を知っている

が判明しました。


一応、伊織自身は公安ではなく「黒田の協力者」という可能性も考えたんですが、「過去の柵を引きずっているようですが…悪くないかと…」という言い方は、降谷の先輩として言ってると考えるのが自然ですし、協力者にしては安室の事を知りすぎですよね。


伊織は安室より1つ年上である事を踏まえると、伊織は降谷の1つ上の先輩と考えるのが自然かと思います。もしそうなら、降谷も伊織の事を知ってるはずですが、92~93巻「謎解きは喫茶ポアロで」を読んだだけでは実際どうなのかはわからないですね。


大岡家も本編にこれから関わってくる、というような事を青山先生が言っておられましたので、考えられるとしたら「榊原」という名前で羽田家に潜入していた、とかでしょうか?


一応組織に潜入していたとも考えられますけど、もしそうなら伊織は組織の裏切者って事になっちゃうので、組織に命を狙われているはずなんですよね。そんな人物が堂々と顔出して執事やってるのは違和感あります。




4. 最後に出てきた人物は誰?



結論から申しますと、私は烏丸だと思っています。シルエット的に烏丸にしか見えなかったですね。


ネットを見てると、烏丸派と羽田康晴派とご隠居派に分かれてるようですが、正直わかんないですね…ぜひシェリーのひとり言で言及してほしいです。


ご隠居ではないと思う

ただ個人的にご隠居はなさそうな気がしてます。黒田はご隠居に挨拶に来て、大岡紅葉に同席を頼まれたようなので、黒田とご隠居は知り合いで、しかもこの事件前に一回挨拶を交わしてると思うんですよね。つまり、黒田とご隠居は仲が良い方だと考えられます。


しかし、謎の人物は(黒田含めた)警察に所属する人物を愚鈍と揶揄表現をしており、辻褄が合いません。


康晴の可能性は?

もし康晴なら呼吸器の描写って必要ないような気がするんですよね。


車で呼吸器つけてるという事はこの人物は体調が悪いって事であり、康晴が体調悪いって設定はいらないと思うんですよね。


このシーンは何を意味してる?

もしあの人物が烏丸ならこの最後のシーンは一体何を意味しているのか…


ベンツのエンブレムは"組織の頂点"という意味があるみたいです。黒田は公安という組織のトップである事を踏まえると、車の扉を隔てて「正義のトップ」と「悪のトップ」が対面したという事を象徴しているのではないか、と考えられます。


つまり、大事=「黒の組織vs公安」がこれから始まる事を象徴したシーンではないか、と思いました。




今回の考察は以上です。読んで頂きありがとうございました。Twitterもやってます

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