原田宗典という作家の 『17歳だった!』という本を読む。
いまさら高校時代に帰って青臭い思い出をほじくりだそうというわけでない。
必要があって原田氏の本をブックオフに探しに行って、このエッセイ集をたまたま読んでみたら、なかなか面白かったのである。

そうだよね、イナカの高校生って、こんなこと考えたりしてたよね~、俺たち。
っていう感じのノスタルジアがふつふつとわいてきたのだった。

「どうするんだ恋心」
「授業中のピンチ」
「夜を走るエッチ約一名」
「十七歳のファッション」
「年上の女との邂逅」
「文学青年への道」
「うれしハズカシ体育祭」
「コンドーム秘話」
などというエッセイのタイトルを見ただけでも、なにやら面白そうではないか。

一番笑ったのは「授業中のピンチ」なのだが、内容が内容なのでここでは書かない。
興味がある人はまぁ、自分で読んでください。

高校時代というのは、根拠のない自信と、飛び跳ねまわる妄想と、主人の言うことを聞かない身体と、身の置き所の無い失敗と、そしてやり場のない不満とが、ごちゃまぜになっている一種のカオス状態であろう。
時には自信が失敗に勝ち、妄想が身体に勝ち、不満が自信に勝ったりして、もうとにかくハチャメチャな毎日が過ぎていくものである。

・・・・・なんていうのは、今から思い返せばということかもしれない。
たぶん、退屈な日々の繰り返しが多かったとは思うのだが、それでも一度何かに火がついてしまうと、けっこうな勢いで暴走してしまうのが高校時代だったような気がする。

時にはこういうのを読んでみるのも、高校生を相手にしているわが身にはいい刺激になるのだった。


今日もウィノローグに来ていただきありがとうございました。
ウィノローグ winologue
この表紙の赤が、刺激的でよいのだ。