1994年生まれの人は今年で18歳である。

高校3年生である。


私の借りているセラーに、1994年のワインが眠っている。

ある先生が娘の誕生年のワインを預けているのだ。

1994年のワインで熟成を要する銘柄を私に探してくれるよう依頼され、ボルドーのポイヤックのスーパーセカンドで、私の好みでもあるワインを紹介した。


シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド。


先日、その先生から、「うちの娘も18歳になりました。あの時世話していただいたワイン、楽しみにしてます。あと2年経てば、娘とワインが飲めます」と、うれしそうに言葉をかけられた。


そうか、もう18年か。


同じ職場にずっと一緒にいる先生なんだけど、この18年を振り返ると、かつてと今ではずいぶんお互いの走っている世界が離れてしまってはいる。

日々の忙しさの中でお互い歳を取ってしまった。


でも、そんな事情などかかわりなく、ワインは18年をゆっくりとまどろんでいる。

あと2年後、眠りから覚めたワインが、先生親子を幸せな酔いに誘ってくれることを祈りたい。


シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド。


品格と知性にあふれたこのワインが、一つ一つ紐解いていくだろう20年の記憶を、愛しんでもらえれば幸いだ。


今日もウィノローグに来ていただきありがとうございました。

1987、1990。

うちの二人の息子のバースデーヴィンテージワインは、20歳を過ぎてもまだ眠っています。