いつもだったら誕生日はシャンパンを開けるのだけれど、今年は緊縮財政下、ビールで乾杯し、あとはセラーから掘り出してきた赤を飲むことにしました。
鯛、いさき、鮭、たこ、シビの5種盛で780円なり。安いと思う。
これにワインに合うように例によってオリーブオイルとローストしたガーリック、わさび。
五穀クラッカーがあったので、いさきのうえにクラッカーをほぐし、イタリアンパセリ、ガーリックをのせて岩塩でいただくと、これがまたワインによく合うわけです。
ワインはルロワのオマージュ・アン。
懐かしいですね。
マダム・ビーズ・ルロワが21世紀の到来を祝してリリースしたワイン。
たしか、ヴォーヌロマネあたりの1級畑をブレンドしたものじゃなかったかな。
もう市場には出回っていませんが、後生大事に取って置いた最後の1本。
セラーに入れて10年近くなりますが、コルクはいたって元気でした。
しかし、やはり10年の歳月は枯れた味わいに変わっていました。
まず、セラーから出したのが当日だったので、ワインの色調がくすんだままで、澱を沈めきれなかったことはきわめて反省すべきことでした。
果実の香りはそれでもすごく甘くて、熟したプラム、アプリコット、黒砂糖などが香るのですが、やはり寄る年波には勝てず、腐葉土、下草などが強く訴えてきます。
酸はしっかりしているけど、ピークは過ぎているなという感じでした。
繰り返しますが、1週間前に立てておいたらまた違った姿であったはずです。
最後の1本に悪いことしたな、という気持ちになりました。
ほろ苦い誕生日ワインでした。
今日もウィノローグに来ていただきありがとうございました。
ルロワの赤がとうとうセラーからなくなってしまった。
残っているのは白2本。
お宝ワインです。