3月は本格的に春を迎える楽しい季節のはず。
なのに、3月というのは私的にも、あまり楽しい月ではありません。
まず、父の命日が3月13日。
教え子が事故に遭ってなくなったのが3月4日。
母が容態が悪くなって入院したのが3月下旬。
地下鉄サリン事件95年3月20日。
そして今回の大震災11年3月11日。
生前、母がよく口にした言葉。
「3月は悪い月やがね。人がよく亡くなる。好かんがね、3月は。」
春なのに、なんだか気が滅入りそうになるのも3月という気がします。
卒業という別れの季節でもあるし、春愁というもの思いの季節でもあります。
杜甫に『絶句』という詩がありました。
江碧鳥逾白 (江 碧(みどり)にして 鳥 癒(いよいよ)白く)
山青花欲然 (山 青くして 花 然(も)えんと欲す)
今春看又過 (今春 看(みすみす)又過ぐ)
何日是帰年 (何(いず)れの日か 是れ帰年ならん)
川は深緑色に染まり、その上を白い鳥が舞っている
山は新緑につつまれ、赤い花が燃えるように咲いている
しかし、私は今年の春もいたずらに見送るだけ
いったいいつになったら故郷に帰れるのだろうか
春を迎えて自然は喜びにあふれているのに、自分ひとりはそれを楽しむことも出来ず、望郷の悲嘆にくれる。
そんな杜甫の姿が、鮮やかな春の色彩とともに浮かび上がってきます。
「何日是帰年」……
被災した多くの方々の気持ちに通じるところがあるのかもしれません。
今日もウィノローグに来ていただきありがとうございました。
3月もあと少し。
もう悲しい何ごとも起こらずにあってほしい。