大学生の就職氷河期とよく聞きます。

どのぐらい「氷河期」なのか、今日卒業生の話を聞くまでは実感がわきませんでした。


その卒業生、私と同じ大学の同じ学部の現在3年生。

首都圏で就活中です。

今どきの就活はまず、エントリーシート(ES)を企業に提出するところから始まるのだそうです。

で、そのエントリーシートでまず篩い(ふるい)に掛けられる。

大学の名前で落とされるということもあると。

MARCH(明治・青山・立教・中央・法政)クラスでは落とされる会社もあると。

慶応・早稲田・上智と、東大・一橋でも「差」があるらしい。


その卒業生は今までもう40枚ぐらいエントリーシートを書いて提出してきて、ESで落とされたり、クリアして面接をしたりしているそうですが、まだ内定は出ていません。

「ES段階で落とされると心が折れます。もう何度折れたことか」と言っていました。


企業の世界ですから、顧客の会社の役員の子息などはすいすいと内定が出るとかという生々しい話も。

英語は出来て当たり前、ベンチャー企業などにはかなり頭がよくないと入れないみたい。


採る方も、膨大な数に上るESの処理に時間をかけるわけにはいかないから、大学の名前で一次選抜するのもしかたのないことなのかもしれません。

が、出身学校の名前ではねられるのは、学生にとってやはり悔しいものがあると思います。

学校の名前より人間性だと思う。

応募数が多ければなんらかの選抜はしなくてはならない。

もし必要なら、英語のテストとかすればいいんじゃないかと思うのですが。

有名大学で遊んでいた学生より、名もない大学で頑張っていた学生の方がはるかに役に立つと思う。


情実や、名前にこだわった採用をしていてよいと考える人は少ないでしょう。

しかし、現実にそれがあるなら、それを乗り越えるだけの実力を身につけなくてはいけないでしょうね。

そういえば、うちの学校の生徒にベネッセの若手社員が先日やって来て入試の話をしてくれましたが、ベネッセといえば人気企業のひとつ。

その若手の彼は、それこそMARCHよりも下のランクの大学出身。

それでベネッセに入れたというのは、彼の才能がすぐれていたことの証左であります。

本当はかなり「すごい人」なんですよね。


そう、大学の名前に頼ったり、卑下したりしないで、やはり何かを「持っている」ということの方が大切。

最初に書いた卒業生の他に、関東圏に住んでいる他の卒業生もかなり苦労しているようです。

「持っている」もの。

それがあると強いでしょう。

「心が折れる」こともあるでしょうが、なんとか頑張って内定を得てほしい。


今日もウィノローグに来ていただきありがとうございました。

下の写真。宮崎の北部、五ヶ瀬町の五ヶ瀬ワイナリーのワイン。

シャルドネ2009。
ウィノローグ winologue

酸の切れ、果実味はほどほどにあるのですが、香りがまだまだ。

これからの成長に期待したいです。