明日は参観日ということで、学級懇談の資料を作ったり授業の準備をしたりやらで一日が慌しく過ぎていきました。
授業の方は、新古今和歌集の本歌取りについて説明して、次に源氏物語を説明して、そうして藤原定家の歌の解釈へといくわけなんですが、まあ授業1コマでは無理そうです。
うちで使っている教科書に取られている歌がすごいのばっかりで。
あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る
(薬狩りをする標野をあっちへ行きこっちへ行き、そんなにあなたが求愛の袖を振るなんて。野の番人が見ているじゃありませんか)
という額田王の歌に始まって
むらさきのにほへる妹を憎くあらば人妻ゆゑに吾恋ひめやも
(紫草のように匂いやかなあなたをもし憎く思っているなら、あなたは人妻だから、私はこんなに恋したりしませんよ──憎くないから恋するんです)
という大海人皇子の有名な返歌をまず授業します。
いきなり高校二年生に「人妻が好き」という歌を授業しなくてはならないのですね。
シークレットに詠み交わした歌だったら、非常に危険な匂いのする二首です。
かつての大海人皇子の妻だった額田王が、今は兄の天智天皇の妃となっていて、その妻と前の夫が秘密裏に詠み交わしたという設定で解釈するか。
または、宴会での座を盛り上げるための二人の戯れ歌の応酬だったと解釈するか。
授業をすると盛り上がる歌ではあります。
もちろん、生徒は圧倒的に秘密裏派でありますが(笑)
まあ、こういう歌から初めて、源氏物語の『夢の浮橋』のストーリーを取り入れた定家の歌を授業するわけで、源氏物語のドロドロを説明せざるをえません。
ほんま、大変ですが、生徒は喜ぶかも。
というわけで、あしたの参観授業。
保護者もいるので気を遣うことになりそうです。
今日もウィノローグに来ていただきありがとうございました。
久しぶりに井上靖の『額田王』とか読んでみようかな。