今日からお盆。

今夜半にご先祖様が我が家にやってくるといいます。

迎え火を焚いて、御膳を用意しておいでになるのを待ちます。

1週間以上前から夜は盆提灯に灯りを点し、間違えることの無いように我が家のありかを知らせていました。

無事お着きになるでしょうか。


明日の朝はお吸い物とご飯でおもてなし、昼はそうめん。

明後日はお団子とそうめん。

お発ちになるご先祖様は、団子をそうめんでくくって持っていかれるとか。

こんなおとぎ話みたいな話をずっと聞かされて来たのですが、これは全国共通のことなんでしょうか。


今夜、迎え火を焚き、その火を見つめていると、昨年亡くなった母のことを思い出します。

お盆のご先祖様のお話など、ほとんど実感を持って聞いていたことはなかったのですが、昨年の初盆からは少しこちらの意識も変わってきたように思います。


すぐそこに帰ってきた母がいるとは感じられませんが、迎え火を焚くことで母を偲ぶというこちらの心のあり方に意味があるのだろうと思います。

亡き人への感謝、先祖への感謝。

今自分がここにあることの命の連綿とした営みへの思い。

亡き人から受け継いでいる命の時間をかけがえのないものと思う心。

亡き人の回想を通してありし日の意味を新たに捉えなおすこと。

亡き人との無言の会話から明日の生き方を考え直すこと。

そういう諸々の思いをあらためて心に留めること。

お盆の意味は、死者への思いを通して自分を見つめなおすことであるのでしょう。


静かに、ご先祖様と向き合う。

お盆という死者を身近に感じるべき日が設けられていること。

これは人間の生み出した大きな知恵でもあるように思います。


今日もウィノローグに来ていただきありがとうございました。

今夜もお酒を飲みながらご先祖様の到着を待っています。