朝8時ぐらいからかみさんが庭の草刈作業をはじめた。

「あした草刈るからね。涼しいうちに!」

というご託宣があって、明日はいつからするのかと、戦々恐々の私ではあった。

日曜日の惰眠を許さないかみさんの覚悟に、前日夜の、ワインで浮かれたい気持ちも萎えるのであった。


翌朝=今朝=眠い=もんもん=なれどかみさん起床=次男練習出発=かみさん気合入れ!

だから、8時半前ぐらいに目覚めて朝食を食べた身なれども、9時前からかみさんの刈った草の袋詰め作業を、当然のごとくしました。

夫婦(但し、かみさん=将軍、私=足軽) VS庭の雑草、という図式でありまする。

こちらは天道臭かりき、もとい電動草刈り器。

こいつはブルルンブルルンと回転歯が一網打尽に草を刈るはずのすぐれもの。

かたや、茅軍団を抵抗勢力第一の首領とし、電動VS茅軍団という図式の関が原であった。


格闘一時間、島津の大駆けも小早川の裏切りもなかったが、なんとか庭一帯の茅を制圧したかみさんに敬服。

僕は敵将の死屍累々たる茅を、宮崎市指定普通ごみビニール袋(大)に集めては入れ集めては入れ、入れては踏みつけ、踏みつけては入れる作業をすること1時間、ようやく関が原は終焉となったのであった。


かくして、午前中早くに片のついた我が家の庭の戦であったが、実は、まだ戦っていないところがあったのであった。

「来週はこちら側だね」とにっこり微笑むかみさんの目の奥に、「来週の先駆けはあんただからね!勇猛知略に長けた武田信玄たることを望みはしないが、せめてヤクザの鉄砲玉ぐらいのはたらきをしてよね!!!」というメッセージを読んだ瞬間がたしかにあったのは、真実か錯覚か!!