台風前。


31日

はい、本日の映画はこちら。

dogville

ニコール・キッドマン主演。ニコール・キッドマン主演。「ドッグヴィル」。「ドッグヴィル」。


いやあ、素晴らしい映画でした。厭世的な気分を吹き飛ばしてくれました。「あんた、間違ってないよ」。


あらすじのようなものを申し上げますならば、アメリカの田舎町「ドッグヴィル」にある日マフィアから追われている素性不明の美女グレースが迷い込む。果たして閉鎖的かつ排他的な田舎社会でグレースは村人に受け入れられることが可能なのでしょうか。


一応言及しますと、公開当時話題になったのが、この映画が全てセットで撮影されているということです。「ドッグヴィル」という村を構成する民家、大通り、畑、犬などが床にチョークの白線で区切られ「そこにある」と設定された上で役者は演技をしなければならない、こんなキチガイじみたことを考えたのは「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のラース・フォン・トリアー。この設定、想像以上に狂った演出です。登場人物が家の中でメシ食ってても、用足してても、セックスしてても、観客であるこちらにとっては全てが一同に見渡せるわけですから。「厭世的」という言葉を使いましたが、この設定のように現実社会を見れてしまうのならばすぐに人間は人間が嫌いになることでしょう。


色んな切り口で見ることのできる作品だと思います。「赦し」という概念が作品全体を占めていたり、村社会の民主制だったりと、「キリスト教」と「アメリカ」を場所を変えて「実験」というミもフタもないやり方で論じてみせたといえばおそらく正確です。そういったテーマを詰め込んだ寓話、ではなく実験がそのまま寓話に昇華したという印象も面白いです。


「人間キライじゃ」とこれまでの人生で少しでも思ってしまったことのある「あなた」。ゼヒ見てください。ラストで「すっきりした」と感じた「あなた」。勘違いしてはいけません。「あなた」たちの9割9分はグレースではなく(グレースとはなり得ず)、ドッグヴィルの住人なのですから。


偉そうなこと言ってるようですが、もちろん俺もです。重々気をつけましょう。


1日

月が変わっても特に何も変わらず。

ghostworld

「ゴーストワールド」です。


またまた面白い映画でした、というよりは傑作です。


卒業してもやりたいことが分からないex-女子高生イーニド(右)がとことん暴走する話です。友人レベッカ(左)はそんな脱高校生活に折り合いをつけて生きていこうとするから、イーニドはさらに苦しみます。


考えたらこれ、数ヶ月前のオレじゃん。もしくは4、5年前。


この映画のラストでイーニドはあるバスに乗りますが、そのイーニドの姿に何を想うかは人によって意見が分かれるところだと思います。


現在進行形で己の進路を悩んでいる人にはオススメしません。それでもスティーブ・ブシェミの演技を堪能したい人ならば、とことんオススメします。もちろん「特に今は考えることはねえっす」という人はゼヒ。


総括:

今回の2本は特に素晴らしかったです。これがあるから映画は(映画だけじゃないけど)やめられまへん。