とんでもなくぐうたらな日でした。毎日新聞の日曜版に「ぐうたらママ」ってありますけど、あれよりひどい。あの家族の名前もひどいけど(一人息子がグズ夫、だった気がする)
やったことといえば、CDをひたすらimportしながら、ビデオを観ることのみ。
・「10 ミニッツ・オールダー」
といっても赤版(ポケモンみてえだ)しか観てないんですけど。
ダントツでヴィクトル・エリセの「ライフライン」が良かったです。10分間に収めることも馬鹿らしいくらいの素晴らしい映像でした。あとは、やっぱジムですかね。内容は10分間の休憩もらった撮影中の女優が全然休憩できない、ってだけなんだけど。何かクスクス笑ってまうものがあります。「10分間」の制限のヤバさで面白さを選べばヴィム・ベンダースです。間違えてドラッグをオーバードーズした男が「やっべ、病院見つかんねーよ!」って話。音楽も良かったです、ロックで。
つまんないのは、どうしてもアキ・カウリスマキ。俺、この人の作品を面白いと思ったことは一度もない。また日と年月を改めて挑戦させてもらうよ。
・「リアリズムの宿」
と中盤は思いながら、序盤はいつ尾野真千子が出てくるのかを気にしながら観ていたので、1回目観た後にもっぺん観ました。
おもろい。
つげ漫画のいやーな泥臭さも見事に残った感じが、すごい。冒頭にケータイ出して話し始めるから、「文明化進んでんなー」と思ったけど、バカさと汚さだけはいつまで経っても消えない。くるりの音楽も、「たま」みたいでイイです。
・「野良犬」
戦後すぐの東京が舞台なんですけど、やっぱ今撮るのと、タイムリーに撮るのとでは全然違いますね。最近観た映画の中では、「戦後」というと「この世の外へ クラブ進駐軍」なんですが、熱気がまるで違います。実はこの作品を黒澤明は冬に撮った、という実しやかな説が流れてたりするのですが、それはウソです。どう考えても無理でしょう。冬に撮ったというのは「酔いどれ天使」らしいです。役者に本番直前まで口に氷を含ませて対処してたらしいのですが、やっぱ上手くいかず、夏なのに白い息吐きながら会話するという伝説のシーンが・・・
抽象的な表現というのが、映画には付き物だと思うのですが、面白い映画っていうのはその表現をどれだけ静かに挿入できるか、も関係あります。だから押井守は変なんだよ、とも思うのですが(つまらないワケではない)
ストーリーも凄いですね。人と人の連鎖が次々に明らかになっていく図式。「クリスマスのフロスト」のシリーズを思い出しました。
刑事が足で90%推理10%の割合で事件を解決する、ミステリと呼ぶには少しずれているかもしれない内容ですが、ホントはこっちの方が現実味があるんですよね。一人の猟奇犯罪者に焦点当てるのも結構ですが犯罪を内包する社会がまず存在していて、その中で一つの犯罪に対して多くの人間が個々の働きを担当していて(必然であれ偶然であれ)、そんでそいつらを追いかける刑事に照りつける太陽は熱いのです。
太陽が熱いのは当たり前ですけど、最初に太陽在りきで話を進めるとワケが解らなくなる。犯罪を犯すのは人間だし、人間が集まって形成されている社会なんです。そういう観点からすれば、背景に過ぎない戦後東京の市場も凄みと熱気を持って感じられます。



