万全ではないコンディションの中、力を振り絞り行ってまいりました。

PerfumeをZepp名古屋で観るのは約二年振り。
というよりもPerfumeをライブハウスで観るのが約二年振り。

…いつも通りネタバレ全開にする予定なので
これからの公演に参加する人は読まない方が良いかも。
スペースあけます。













ファンクラブ会員限定ライブということで
大方の予想通りパフォーマンスが主体にはならずかなりかなり緩い内容。
にも関わらず「自分が何故ここまでPerfumeにのめり込んだのか」
その理由を明確に再確認することが出来たライブでした。

以下セットリスト

The Best Thing
I still Love U
Dream Fighter
MC
ナチュラルに恋して
イミテーションワールド
Night Flight
エレクトロ・ワールド
コンピュータードライビング
ジェニーはご機嫌ななめ
MC
チョコレイト・ディスコ
Puppy Love

-encore-
おいしいレシピ
wonder2


1300という絶望的な整理番号(キャパ1600)だったけど
完璧にステージを見渡せる素晴らしい位置取りに成功。気付けばニ年前と全く同じ場所。
そこらへんの女子と変わりない低身長豚野郎の僕でも三人の膝くらいまでは目視可能。
ライブハウスではポジショニング次第で満足度が大きく異なってくるので
穴場を見つけることは大事だ。ふふ。

開演前のSEは位置取りに夢中であまり集中して聴けなかったが
木村カエラ(Jasper)
Phoenix
Yeah Yeah Yeahs(カレン?)
あたりがかかっていた気がする。
あと気のせいでなければROSSOのクローバーも。
吹いたもん。ROSSOでしかもクローバーって。大好きな曲だけどそこ選ぶか、と。

客電が落ちると恐らくこのライブの為に作られたSEに乗せて
Perfume結成から今日までの10年を簡潔に振り返るVJが流れる。
そのままの流れで三人が登場し一曲目「The Best Thing」へ。
MCによるとこの日の為に温存してらしい。やはり。単純にライブ映えする楽曲なのでアガる。
振り付けは複雑。左右に展開したりと最近の楽曲としては新鮮な一面も。最後まで好印象が継続。

その後の「I still Love U」「Dream Fighter」を観てある確信。
やっぱりPerfumeはライブハウスで演る/観るのが一番である、と。
近年の楽曲としてはぶっちぎりで苦手な2曲を立て続けに披露されても
テンションが落ちないし楽しい。アリーナなどの大会場では決して無かった感覚。
近しい距離感とある種の閉鎖感/開放感と音の良さが提供されることによって
Perfumeの持つ素材の良さが非常に際立つ。やっぱり彼女達のエンタメ性は凄いのだ。
過剰に演出された大会場でのライブも勿論素晴らしいんだけどね。エッジとか。

そこから長い長い緩い緩いMCタイム。
ついさっきまで素晴らしい楽曲とパフォーマンスでフロアを熱狂させていた人達が
ステージ上に大量の小道具まで持ち込んでワーキャーやっているこの圧倒的落差。振幅。
内容は三人にルーレットでランダムに指示が与えられてそれをこなすというもの。
客そっちのけでご当地グルメ(小倉トーストと天むす)を食べてきゃっきゃ言ってたり
事前アンケートで募集した当たり障りの無い質問にひたすらダラダラ答えたり
スケッチブックまで持ち込んでお絵かきを始めたり(あ~ちゃん画伯によるだるま絵)
とにかく緩い。だがそれがいい。数年前に衝撃を受けた光景が久しぶりに見られた。

その後Perfumeは一旦引っこみ客電が落ちる。いわゆる着替えタイム。
その間にはPerfumeにゆかりの深い人達からの10周年おめでとうコメント映像が流れる。
木村カエラ、宇多丸、掟ポルシェ、にしおかすみこ、宮川大輔、関根麻里、そして中田ヤスタカ。
コメントが流れ終わると例の新曲についての情報が三人から告知されて
出演するCMの全パターンが流れ、待ちに待った新曲「ナチュラルに恋して」披露へ。

曲に関しての感想を簡潔に述べると「こう来たか」ってところか。
音数自体はPerfumeにしてはかなり少ないシンプルな構成ながらも
スラップベースを軸にかなりファンクに、それでいてしっかりとポップ。
80'sの黒人音楽的。同じ80'sでもテクノポップ感丸出しのNight Flightとはまた違った展開。
こういう曲をシングルとして切ってくるあたり攻めの姿勢が感じられて嬉しい。
個人的に今現在4つ打ち縦ノリの楽曲に満腹感を感じているので、その点も。
Capsuleの新譜も全然響かなかったのよね。

Capsule - I wish You


ただしこの曲を除く。横ノリ万歳。
ナチュラルに恋しても基本的にこんな系統。極めて大雑把だけど。

その後はアンコールまで駆け抜ける。
不遇の超名曲「イミテーションワールド」の超名曲っぷりに泣きそうになった。
ライブで聴くと最高に染みるのだ。湿った歌詞とセンチメンタリズム溢れるメロディーがたまらん。
そのくせ低音を響かせまくるダンスミュージックなんだからもう完璧だろこれ。
Perfume全楽曲の中で今でも確実に5本の指に入るお気に入り。
ほんと音源化/定番化して欲しい。切実。切実切実切実切実×10000。

そこからまた長い長いMC…というかもうちょっとした座談会を経て本編が終了。
アンコール1曲目はまさかまさかの「おいしいレシピ」
超アイドル的であり超10代的な振り付け。(良い意味で)痛い。
それを自覚した上で羞恥に耐えながらパフォーマンスする20代。
二年半前の時点ではそれほど違和感を感じなかったのに。人は成長する。
最後は「Wonder2」でしっとりと締めて終了。
「願い」も良いんだけどやっぱりラストはこれがベスト。
Perfumeのライブ特有の多幸感がより強調されるので。

落書帳-2落書帳-1

お土産にメッセージカード付きPerfumeマウスパッドとNBBのカタログを貰って帰宅。

Perfumeの魅力の核となる部分はやはり三人の人間性とポテンシャルなんじゃないかと思います。
大規模な会場を圧倒するエンターテイメント性もしっかりと身につけながら
素材の良さが失われていなかった/再確認出来たというのは非常に喜ばしい。
パフォーマンスとMCの落差もやはり大きければ大きいほど良いです。グダグダ大歓迎。
MCが長すぎる、もっとアーティスティックに振り切れ、といった意見には全く同意出来ませぬ。
勿論完全にマネジメントされた一切隙の無いPerfumeのライブってのも観てみたいですけどね。
やっぱり沢山の魅力が高いレベルで共存して絶対性を獲得している今の状態が好きです。
この内容を成立させているのは世界広しと言えどPerfumeくらいのものなので。

次のライブがいつになるかはわからないけど
必ず参加しなくちゃと思わされました。降参であります。

次は3/24(水) OGRE YOU ASSHOLE / Deerhoof @名古屋クラブクアトロ!