今日は絶対長くなります。
なんせ敬愛するPerfumeの作品を一日で語り尽くすつもりでいるので。
愛情というのは抑えることが出来ないものであり、文章量が増えるのも必然なのです。

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2006年の終わり頃に聴いたコンピューターシティという曲が僕に与えた衝撃は相当なものだったが
その時点ではPerfumeというグループ自体にのめり込むまでには至らなかった。
Perfume自体を純粋に「スゲエ…」と思ったのは2007年3-4月頃にYouTubeで観た
エレクトロワールド→おいしいレシピ→コンピュータシティの一連のライブ映像で
その映像元はどうやら2006年の12月に行われたライブを収録したPerfume初のライブDVD
「ファン・サーヴィス bitter」からのものらしかった。

この作品、ずいぶんと過剰に編集されている。
初ライブDVDってことで気合が入って小さいハコにカメラを入れまくったのも影響してるんだろうけど
とにかくスイッチングが凄い。これでもかと画面が切り替わりまくる。

Perfume - コンピューターシティ(bitter)


こんな感じ。
Perfumeの魅力の一つである三人のダンスのシンクロナイズを魅せるという意味では不親切だし
振りを覚えようと思って手にとった人にとってもあまり有効なアイテムとは言えない。

だけどこれ単純にカッコいいし可愛いし好きなのです。
物凄く小さなハコでのライブなのにそれを感じさせないし
魅力を殺してまで作品性を高めた結果Perfumeが従来持つアイドル性に加えて
非アイドル的なカッコよさもより引き出されていて、うん、やっぱり好き。

…なぜ何年も前の作品の話を長々してるのかと言いますと
今回発売になった「直角二等辺三角形ツアー」のDVDがこの「bitter」によく似ているのです。

スイッチングを多用しダンスのシンクロナイズや振りの決め部分から視点をずらして
一人一人のワンカット、更には直接的な体のパーツ、その躍動に焦点を当てている部分が多い。
結果的に「ちょっと!そこは正面から観せてよ!」みたいなファン目線のツッコミを
つい入れたくなるシーンが生まれているのも確か。

でもこういう手法ってブレイク後の映像作品としては初めてだし
bitterとはハコの規模がまるで違うから結構新鮮だったりもする。
GAMEツアーのDVDは元々映像化の予定が無かっただけに極めてシンプルなものだし
武道館のDVDもカメラの台数こそ多けれど基本的に編集、スイッチングは控えめ。
TVで放送された代々木第一体育館でのライブもそうだし
今回のDVDと同じライブを違う視点で放送したM-ONの映像もそう。
bitterが好き…もっと言えばbitterがPerfume廃人化へのきっかけだった僕は
今回のDVD、非常に楽しめました。素晴らしかった。何度見ても飽きない不思議。

もちろんこの傑作っぷりには作品として云々以前に
ライブとしての完成度がひっじょーーーに高いことが不可欠であり重要。
観ればわかると思うけどすごいライブをしてます彼女達。とんでもないです。
その中でも特筆すべきはやはり「edge ⊿-mix」でしょう。
約9分もある曲なのに一切ダレないしもう単純にカッコよすぎる。カッコよすぎて涙が出る。
僕がいろんな場所でエッジヤバイエッジヤバイ…と言いまくっていた意味がわかったはず。
何が凄いってこれが純然たる「アイドル」のライブパフォーマンスだってとこが凄い。
勿論「アイドル」とか「アーティスト」だとかいう枠組み自体が
もはや意味をなさない物ではあると思うけど、やっぱりアイドル的な面もしっかりあるわけで。
こんなにも素晴らしい一級品のエンターテイメントを
自分の大好きな音楽と共に楽しめるなんて…僕はなんて幸せ者なんだろう。
Perfumeよりずっと前から好きだったcapsuleでは味わえなかった感覚。ああ幸せ。

そもそも音楽だけでも大好きなのにズルいのだ。
アルバム「⊿」の中で僕は「Kiss and Music」が断トツでお気に入りだと公言していたが
そんな大好きな曲もライブで振りがついて演出が加わるだけで更に強い魅力を獲得しちゃっている。
もう抗えない。なんなのカッコよすぎ曲良すぎエロすぎそれでいて下品でもないし最高にクールだし。
嗚呼…わたしは帽子になりたい。たまらん。性的な意味ではなくたまらん。たまらん。

…自分の内面的変態性が溢れ出す前にその他の気になった点を羅列。

・あ~ちゃんの輝きっぷり。尋常じゃない。正に天性のアイドル。
特にワンルーム・ディスコのパフォーマンス。何あのハイテンション。圧倒的な幸福感。

Perfume - ワンルーム・ディスコ 直角二等辺三角形TOUR Ver.


ハイテンションのあまりダンスが他の二人より明らかに大袈裟になっている。
でもシンクロナイズを崩すほどではなく、それを保った中での個性の表れ。
「統制されたものから滲みでる個性」という点でPerfume自体の魅力とも繋がる。
年末年始、紅白歌合戦を含め飽き飽きするほど披露してきた
TVでの同曲のパフォーマンスより10万倍輝いているだろう。お世辞ではなく。
こういうことはあまり言いたくないんだけどTVで判断している人は本当に損をしているし可哀想だ。
ああ、Perfume初体験がTVじゃなくてよかった。心から良かった。

・殆のMCをばっさりカットしているのは収録時間の関係だとか
作品をよりアーティスティックに振り切るためだとか、いろいろな理由が考えられる。
ただPerfumeのライブの魅力、そして他では味わえない絶対性の実現にとって
彼女達のグダグダ極まりないMCは外せない部分ではあるので、そこらへん忘れないように。

・特典DVDが素敵。待望のマルチアングルは前述した過剰編集によるデメリットを完璧に解消する
素敵システムだし、三人がそれぞれツアーの舞台裏を紹介して回る映像はニヤニヤ。面白い。
スタッフとのやりとりも、三人でのやりとりも、いちいち面白い。変な安心感すらある。
かと思えば泣かせるシーンも入っていて、うまい。

・構成がミッシェルガンエレファントのラストDVD「BURNING MOTORS GO LAST HEAVEN 」に似てる。
これは両方を観た人にならきっと同意を得られるはずだ。そうでしょそうでしょ?
オープニングの「Take Off」での観客目線の手ぶれ映像は同じく一発目の「ドロップ」と同じだし
終演後の様子をモノクロ映像で追うのも同じだ。グッとくる。ここでまさかの名曲23:30かー。

・映像も良いけど生のライブはもっとすごいんです。当然だけど。
もう何度も言ってるけど未だ何かが邪魔して映像で満足している人は
いろんな感情を無視してとにかく一度ライブに足を運ぶべし。
今まで躊躇していたことに対する強い強い強い後悔に襲われることでしょう。
エッジだって体毛がブルブル震えるぐらいの大爆音なんだから。ブルッブル。

・ファンクラブツアーの申し込み、忘れないようにね。
僕は名古屋、大阪、東京(昼)と申し込みました。どこかしら当たると信じています。

・なんか春に東京でフェスに出るらしいよ。
ヒットチャートの主役が登場~みたいな新たな試みのフェスらしい。
ファンキーモンキーベイビーズとかヒルクライムとか出るって。食指動かねえなオイ。


…最後はDVDに関係なくなっちゃった。
まだまだ言いたいことはあるというか語りたい部分は山ほどあるんだけど
ホント日がくれるので自重しときます。ここまで読んでくれてありがとう。長々すみません。