「ゾウの時間 ネズミの時間」 と 琴欧州 | 複雑系レトリック~自営業白書~

「ゾウの時間 ネズミの時間」 と 琴欧州

修行

こんにちは。複雑系自営業者のコンプレクソロジストです。ごきげんいかが?



大相撲九月場所がどえらいことになっております。いやぁ・・・正直言うてこんなにおもしろい場所はかなり久しぶりです。


現在朝青龍5場所連続優勝していて、今場所6連覇の偉業をかけて臨んでいるのですが、この調子だと多分それは阻止されることでしょう


ほんで現在星二つの差で単独トップを独走しているのがブルガリア出身の琴欧州



番付通りにいけば金曜日に朝青龍との直接対決が組まれるだろうと思いますが、これは見逃せません!(`Θ´)ハァハァハァハァ




これは私個人の見解ですが、もし今場所琴欧州が優勝したら、近いうちにきっと彼は横綱になると思います。




琴欧州は204センチの巨人ですが、にもかかわらず(今場所は特に)非常に柔らかく素早く動く力士です。



昨日はそこそこ調子の良い大関栃東をすんなりとやっつけました。


見ていて思うんですが、2メートルのやつにああいう相撲を取られてしまって勝てる人なんていないんじゃないか。




この人は驚いたことに相撲の世界に入ってまだ3年しか経っていません。


これから身につけるものもまだまだ沢山あるだろうに・・・・いやぁ、恐ろしい。






ところで皆さんは


「ゾウの時間 ネズミの時間」 本川達雄


という本をご存じでしょうか。



私はこの本を10年くらい前に読んだのですが、最近古本屋で見つけてまた読みたいなと思って購入しました。




この本は動物のサイズと時間の関係を生物学的に解説しています。

難しい数式も出てくるけど、そこは適当にスルーして(笑)十分に楽しめる。



サイズと時間の関係・・・例えばネズミは数年で死んでしまいます


一方で同じほ乳類であるゾウは100年近い寿命を持っています



てことはゾウのほうが得やん!!!(`Θ´)



って思うわけですが、本当にそうでしょうか。


ネズミの心臓が一生の間に鼓動する回数は20億回だそうです。


そして、おもしろいことにゾウの心臓も、一生の間に20億回ドッキンドッキンと鼓動するんです。




ゾウもネズミも心臓が20億回鼓動したら終了!!


ちなみに全てのほ乳類はこのルールから大きくはずれることはありません。




一方は数年で20億回を刻む・・一方は100年かける・・・それだけゾウとネズミの心拍数は違うわけですが、もしも心臓の鼓動「時間の基準」とした場合、先ほど申し上げたように「ゾウのほうが100年生きられるから得だ」なんていうことは言えなくなってしまいます。


ゾウもネズミも、一生を過ごした主観的な感覚は同じ・・・ネズミだから短く感じるということはない・・と言えるんじゃないか・・・



結論として時間の流れる速さ体重の0.25乗に比例するという、相対的な関係が浮かび上がってくるというお話です。






このことは私たちも感覚的に理解することができると思います。


ゾウは強くて大きいけれどもゆっくり動くし、ネズミは弱くてちっぽけだけれども素早く動くことができます。




本の中で論じられている内容とはずれますが、このことは人間の世界でもある程度は通用するルールではないでしょうか。



特に相撲は顕著ですよね。小さい力士は素早く動きますし、大きな力士はゆっくり動く。


体を大きくするとスピードを犠牲にしなければならないし、小さい人は素早く動くことを要請されるものです。




ところが先ほどご紹介した琴欧州っていう力士はそうじゃないんですよね。


でかいくせに、とても早く動くことができます。いいとこ取り。






「ゾウの時間 ネズミの時間」では心臓の鼓動の他にも呼吸の回数や、消費するエネルギーなどでサイズとの関係が論じられています。



相撲というのは長くても1分程度で終了する非常に短い競技ですが、にも関わらず力士たちが土俵下で水を付けるときにハァハァハァハァと息を荒げている様子は、相撲に興味がない方でも何度か見たことはおありだと思います。


そう、力士ってあんまりスタミナないんですよね。



もし相撲が1日に5回の対戦を行うような競技であれば、当然彼らにはスタミナが要求されますし、恐らく体型も変わるでしょう。

一日一回だけ、息を止めていれば終了するような短い時間で行われる競技ですので、あまりスタミナを重視する必要がありません。



つまり力士がちょっとした運動で息を荒げてしまうのはわりと自然なことです。無理もない。





ところが琴欧州はたいがい激しい相撲を取った後でも、とっても涼しい顔をしているんですよね。


多くの力士は相撲の直後は呼吸のために口が半開きになっていますが(笑)琴欧州はいっつもキッと口を結んだ状態・・・




いやぁ・・なんとも頭抜けた身体能力だと思います。(`Θ´)







ちなみにこの「ゾウの時間 ネズミの時間」で特におもしろいのが、私たち人間の時間を逆算してサイズを求めたりという試みが行われている点です。



例えば日本人が消費するエネルギー・・・もちろん食事もそうですが、石炭や石油なども含めると4400ワットのエネルギーを消費しているのだそうです(データ古いけど)。


そして先ほどの消費エネルギーとサイズの式にこれを当てはめると、なんと体重が



4.3トン



の生き物になってしまうんだとか・・・・




私たちは標準代謝量の63倍のエネルギーを消費する特殊な動物なんだなぁ (`Θ´)