共振・共鳴と波の性質
こんにちは。複雑系自営業者のコンプレクソロジストです。ごきげんいかが?
写真は昨日の晩ご飯、適当スープオムライスです。
ちょっと1週間くらいご飯作るのをさぼっていたらこの有様です。修行が足りないと思い知らされます。
見た目はアレですが、味はなかなかおいしく出来ました。洋風居酒屋とかにありそうなメニュー・・・
唐突ですが、本日は「波の性質」についてお話をさせて頂きます。
この図は二つの波が左右から向かい合って進んでいる様子を示しています。
当然このままいくと二つの波はぶつかり合うことになるのですが、その時にどんなことが起こると思われますか?
1・波が打ち消し合って静かな状態になる
2・増幅しあって大きくなる
3・大きさはかわらずにそのまますれ違う
是非考えてみてください。
さあさあさあさあさあさあさあさあ(`Θ´)
では正解を申し上げます。
正解は2の「増幅し合う」です。
若干怪しげなイラストで申し訳御座いません。
打ち消し合う・・・大きさは変わらない・・どちもありそうな話なんですが、実際は波がぶつかり合った場所では増幅されて大きくなるんですね。
私はこの現象をすぐに目で見て理解できる場所はお風呂だと思っていて、私が考えた実験を2つほどご紹介いたします。
一番簡単なのは、お風呂のお湯で波を作って、それを向かい合わせにぶつける方法です。
手をくっつけてしまうと意味がありませんので、離れた所から同じ強さで向かい合わせに波を作るんです。
フォームとしてはせんだみつおみたいな感じ。
そうすると波は中央でぶつかり、もともとの大きさよりもふくらんだ波が一瞬だけ出来上がります。
たっぱーん って感じ。(`Θ´)
もう一つはお風呂の縁を握って、自分の体全体でお湯を動かす方法です。
イメージ伝わりますでしょうか。船を漕ぐような形で、体を前後に揺するのです。
そうすると当然お風呂の中で一定周期の波が出来ます。なるべくその波と同じように動くことを心がけて体を動かし続けると、あっという間にお湯がすさまじい勢いで動き始めます。
この実験はハタから見ると少しヤバイです。是非ともこっそりと実験を行って下さい。
風呂のお湯はざぶんざぶんと猛烈に波打ち、にわかに日本海を思わせる様相を呈すのです。
ところで皆さんは共振という現象をご存じでしょうか。
百科事典には
振子などの振動する物体に外から周期的な力を加えるとき,その振動数が物体の固有振動数 (固有振動) に近いほど外力のする仕事が有効に吸収されて物体の振動が激しくなる現象。
このような書き方がされています。
ちょっと思うんですけど、百科事典てどうにかならんのだろうか(笑
個人的にはもうすこし丁寧に説明してほしい。(`Θ´)
例えばブランコをイメージしてください。
ブランコを最初からハイジのようにダイナミックに漕ぐことは出来ません。
どうしても最初は小さなぶらぶら・・・それからぶーらぶーら・・そして最後は口笛は何故遠くまで聞こえるのかという疑問をおじいさんに聞かざるを得ないレベルに達するというわけです。
ブランコの揺れを大きくする際、あなたはきっと揺れに合わせて力を入れると思います。
つまりぶらぶらに力をプラスする形でぶーらぶーらとなり、さらに力を足して口笛が・・(略
ブランコを漕ぐ作業は振動を増幅させる作業と言えます。
人よりも早くブランコを往復させることはできません。
ブランコのスピードは、誰が漕いでも必ず一定のスピードで往復するんですね。
ぶーーーら ぶーーーら と漕いでいる人を出し抜いてやろうとして
ぶらぶらぶらぶらぶらぶら って揺らすことは出来ません。(同じ高さに漕いだとして)
ブランコの固有振動数に一致した漕ぎ方をしないと、ブランコは大きく揺れないというわけです。
1940年に当時世界第3位の長さを誇ったアメリカのタコマ・ナローズ橋は、完成 4 ヵ月後にして崩壊してしまいました。
その理由は風!!
この橋には固有振動数が存在します。
この固有振動数に非常に近い風が吹き、橋は振動を増幅されてぶっ壊れてしまったと言うのです。
(最近では風以外にもいろいろな理由があったとされているらしい)
つまりさきほどの風呂で船を漕ぐ実験のような、ブランコを漕ぐようなことを風が起こしてしまいました。
建築物というのはあらゆる振動に配慮して作る必要があります。
振動自体がたいしたことないものであっても、繰り返されることによって波が増幅され、最後には荒波の日本海・・・そして倒壊ということになるのです。
日本は世界でトップクラスの地震大国ですのでこのあたりの研究はとても発達していると思います。
地震が持つ振動と建築物の固有振動数が同じになってしまうと小さな地震でもすぐに壊れてしまうので、意図的に固有振動数をずらした建設が行われていると聞き及んでいます。
この忌むべき共振現象は、実は私たちの生活に密着した役立つものという面もあり、詳しいことはよく分かりませんがラジオとか携帯電話とか・・・あとは音楽にもこの現象を有効に使う場合があります。
これはシタールというインドの楽器です。
ギターが機関銃だとしたら、シタールはバズーカ砲ですね。
かっこいい!!!(`Θ´)
この楽器は非常に特殊な構造になっていて、弦楽器の一つの極みだと思っています。
私もちょっとだけ触ったことがありますが、見た目に反して案外軽かったりして(笑
この楽器の最大の特徴はギターのように張られた弦の下にたくさんの共鳴弦が用意されている点で、楽器を演奏すると下にある共鳴弦が勝手に振動し、何とも言えない不思議な音色を醸し出すのです。
音の正体は空気の振動ですが、この振動が固有振動数に合致した共鳴弦を勝手に振動させます。
つまりあなたが演奏していると、下にある弦も勝手に音を出すという仕組み。
ちょっと語弊があるかもしれませんが、一種の「自動伴奏機能」が搭載されているのです。音における共振現象を特に共鳴と言いますが、シタールという楽器は共鳴を上手に利用していると言えます。
ところで、固有振動数があるのは橋や弦やブランコだけではありません。
あなたが使っているデジカメにもあるし、コップにも固有振動数があります。
そして、もしかするとあなた自身にも・・・・
もうかれこれ10年くらいは前でしょうか、私の友人が非常に興味深い話をしてくれたことがあります。
殺人ホラ貝
もうお分かりいただけたと思います。
そう、全ての物には固有振動数が存在していて、ってことは人間にも固有振動数が存在するやん?みたいな。
そんでこのホラ貝は人間の固有振動数にマッチする音が出るようになっていて、奏者が
ぶお~~~
って吹くと、そこらじゅうで人間が爆発するというくだらない(且つ趣味の悪い)お話なのです。
ていうか吹いている人は平気なのか?(`Θ´)
この話、出所が漫画なのかテレビなのかよく知りませんが、嬉々として語る友人をいとおしく思ったものです。
ちなみにこの記事は殺人ホラ貝の話がしたくて書きました(笑
私は波の性質を「生き方」に応用できると考えていて以前から書きたいと思い続けていますが、自分にとって大切にしたい話であるだけになかなか書けずにいます。
そのうちに「心の波」と題して私の思想をまとめてみたいと思います。