簿記の美学 | 複雑系レトリック~自営業白書~

簿記の美学

私は今年、日商簿記3級を取得しました。必要に迫られて取得したわけですが、簿記との出会いそのものは八年前にさかのぼります。
私が最初に簿記を勉強したのは二十歳のころです。その時生まれて初めて就職した会社で、いきなり本社経理部への配属となり、会社から「3級は取るように」と言われてしぶしぶ勉強をはじめました。
しかしなんだかやる気が起きず、ろくに勉強もせず見事試験に落ちました。今考えると当時の私はちびまる子のようなダメ人間だったと思います。

独立した後に青色申告のメリットに気づいてから再度、簿記の勉強をはじめました。
やはり自分で思い立った勉強というのはすんなり頭に入ってくるものです。勉強自体が楽しく、簿記の合理的で整然とした美しさに感動しました。
 
うおおお 簿記ってスゲー

一般的な家計簿などは単式簿記と呼れるのに対し、3級を取得する場合に勉強する簿記は複式簿記と呼ばれています。書き方自体は似たようなものですが、根底にある思想や構造そのものが大きく異なります。
詳しい説明は控えますが、最終的に完成する損益計算書・貸借対照表という2つのシートが実に整然と美しいのです。
この2つのシートを見ればビジネスの実体が歴然と浮かび上がり、前年のシートと比較すればその事業の将来性や成長性も予測できるすばらしい構造を持っています。

簿記の起源は明らかではありませんが、この構造のベースを考え出した人は本当にすごい人だと感じます。  

しかし、帳簿をつけるのは納税のためという意識が広くはびこっているのも事実です。
せっかくの美しい構造と機能が最大限生かされない場合があるのだとするととても悲しいことだと思います
私は簿記の目的はビジネスの実体を正確に表すことだと認識しています。簿記の目的を「納税だけ」に定めてしまうとその合理性は大きく歪められ、本分を逸れた単なる申告書の延長になってしまうのではないかと危惧しています。