舞台は快晴の熊谷荒川緑地。相手は全勝GW。
クラブ選手権最終戦は願ってもない好条件の中、こんぷれっくす2010はそのグラウンドに降り立った。

きっとこの試合に勝つために、この試合で優勝するために今年のこんぷは春から辛いことも苦しいことも乗り越えてきた。
厳しい練習をしてきた。走った。走った。また走った。
しかし顔を上げればみんながいた。

すべては優勝するために、この日のためにみんなでここまで歩んできた。


13時、ついにGW戦がキックオフした。
まずはこんぷボールからのキックオフ。しかし、このボールがダイレクトタッチ。
相手ボールのセンタースクラムから始まる厳しいスタートとなった。
風下のこんぷはまずはキックで下げられるも、FWのディフェンスで相手のモールを完全にシャットダウン。
そしてこんぷはペナルティーをもらうと初スタメンSO真鍋のキックで前に出る。
敵陣でのプレーが続くが取りきれず、下げられる。その繰り返しとなってしまう。
そして相手の素早いアタックでラインを割られそのままトライを奪われ0-5。
しかしこんぷは前を見た。優勝するため、勝つために。
直後、SO真鍋のステップで相手を交わし、CTB山田へとつなぎトライ。
こんぷは集中したディフェンスを続け、PR佐藤の激アツタックルやSH廣長がでかい相手をものともしないタックルなどこの日のこんぷは素晴らしいディフェンスが何度も飛び出した。
その後こんぷもGWもお互い譲らず、前半を5-5で折り返す。

迎えた後半。
こんぷはいつもと変わらないラグビーで前に出た。
するとスクラムからNO8青木貴が抜け出しそのままインゴールへ。10-5。
その後ペナルティーをもらうと相手陣へ攻め込み、LO井上がトライをあげ17-5。
後半の立ち上がりから2トライをあげる最高の形となった。
しかしその後は我慢の時間が続く。必死でディフェンスを続け、相手を前に出させない。FL小神野の早いプレッシャーやCTB山田のタックルなどいつものようにいつもと同じようにディフェンスを続けた。
また、こんぷにチャンスも多かった。相手陣に攻め込むが焦りからミスをしてターンオーバーされまた下げられる。
我慢に我慢を続けた。
しかし終了間際、ついに相手WTBに走られ、トライを奪われてしまう。
その後こんぷは敵陣でプレーを続け、必死に、死に物狂いで、トライを奪うため、優勝するため、みんなで歓喜を味わうため、思いを一つにし、前に出た。前に出続けた。
だが、健闘空しくノーサイド。17-12。

勝利だった。全勝相手に勝利した。


しかし、優勝は届かなかった。


この日のこんぷは、本当に最高のディフェンスを続けた。ディフェンスで湧かせた。ディフェンスで魅せた。
春からやってきたディフェンス。言われ続けたディフェンス。
必死だった。

反省点は、やっぱり取りきれなかった部分。
焦ってミスをする場面が今回も多かった。
一度時間を使って、立て直して攻めることが大切である。
そして何よりもマイボールキープをもっと意識して。
もう一度基本に返って、ボールをキープしてじっくり攻めよう。

キック処理のノーバウンドももう一度。



今回反省点は少ないが、やっぱりできなかったのはゼロ封。
ゼロ封するためにやってきた。
次からの戦いは負けたら終わり。
点を与えなければ負けることはない。
負けないためのラグビーを今年はやってきた。
これからの戦い、絶対に点を与えない。
そういう強い気持ち持って、これからも歩んでいこう。

また、今回のクラブ選手権は3位となった。
しかし、王者に土をつけることができた。
みんなで戦えたこと、みんなで勝ったことを誇りに思う。

このクラブ選手権、きっとこんぷは大きな『輪』になって、結果よりも何よりも大きな物を手に入れることができたのではないだろうか。


1佐藤 浩史
2梅崎 裕太
3二宮 幸平
4上原 大樹
5井上 啓史
6小神野 豊
7秋庭 伸也
8青木 貴之
9廣長 春樹
10真鍋 健太郎
11田中 耕平
12山田 将大
13石原 昭平
14伊藤 祥吾
15田中 義泰
16飯野 雄貴
17篠田 隆平
18三澤 元気
19長嶺 光朗
20杉本 友太
21新井 昌敏
22渡部 大輔

今回も遠い中、試合会場に足を運んでくださったOB、OGの皆様、本当にありがとうございました。
これからも応援よろしくお願いします。