岸洋子の「希望という名のぉ~あなたをもとめてぇ~♪」という絶唱を思い出す。
道元の正法眼蔵にあるフレーズらしいが、稀に見る独創性をもって世界に鳴り響いた数学者・岡潔の座右の銘に「今の一当は百不当の力なり」というのがある。
彼はあるときから日本の行く末を案じて警鐘乱打して、前代未聞の胃潰瘍を作って、お弟子さんが総出で輸血して一命を取り留めた。
ところが、今や世界全体が混迷し、絶望的である。絶望的ということは、希望が無いということではない。そうは言ってもそのことは、いかに岡潔が偉かったとはいえ、一数学者の失敗経験の百の積み重ねが一つの成功に結びつく、という程簡単なものではない。無論数学者の端くれとして、岡潔の数学研究法は重く受け止め、実践しているが。ただし、百が千、万になってしまうのだが。
私が一縷の望みを感じるのは、神道的発想である。必ずしも神道そのものではない。そのあたりを発信していこうと思って、迂遠ではあるが、鈴木大拙のLiving by Zen など著書三冊を読み始めたが時期尚早と感じ、当分数学に専念することにした。
数学物理?の保江さんの若い頃の論文にさりげなくBuddhismに触れているが、こういうのもアリなんだと思った次第。そもそも数学の方がどこまでやっていけか甚だ疑問であるが、楽観的に考えている、生来のノー天気な私なのである。
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> 田坂広志 「風の便り」 四季 第59便
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> 「希望」の意味
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> 世界的に著名なチンパンジー研究者であり、
> 国連「平和の使者」でもある、
> ジェーン・グドール博士を囲む会に出席しました。
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> 彼女は、68歳を迎えても、なお若々しく、
> いつもの静かな語り口で、
> 人類の「希望」について、語っていました。
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> 世界中の環境破壊や戦争の悲惨を目の当たりにし、
> 9月11日の事件も間近で目撃した彼女でしたが、
> その話の内容は、
> 彼女の著作『Reason for Hope』の表題どおり、
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> なぜ、我々が、破壊や悲惨に満ちた世界において、
> なお、未来に「希望」を持ち続けるべきか、
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> そのことを、深い信念を持って語ったものでした。
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> その言葉の余韻の中で、独り、帰途についたとき、
> ふと、心に浮かんできた思いが、ありました。
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> 「希望」とは何か。
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> いま、この世界には、「悲しみ」や「苦しみ」が溢れている。
> しかし、いつか、この世界にも、「良きもの」がやってくる。
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> その「未来」を信じられることを、
> 我々は、「希望」と呼びます。
>
> しかし、「希望」という言葉の本当の意味は、
> そうではないのかもしれません。
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> いま、この世界に溢れている「悲しみ」や「苦しみ」。
> そのことも含め、すべてのものごとが、
> この世界に「良きもの」が生まれてくるための
> 深い「意味」を持っている。
>
> その「意味」を信じられることを、
> 我々は、「希望」と呼ぶのかもしれません。
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> すべては「良きもの」
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> そのことを考えているとき、ふと、
> 彼女の名前が「GOOD・ALL」であることに
> 気がつきました。
>
> それは、単なる偶然なのでしょうか。
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