<春闘>甘利氏発言「賃上げしない会社にペナルティ」ってアリ?

2014年3月12日(水)18時0分配信 THE PAGE

 政府からの賃上げ要請に応じない企業にはペナルティを課すことを示唆した甘利経済再生担当相の発言が波紋を呼んでいます。

 甘利氏は、2014年3月11日の記者会見で「(賃上げを実施しない企業に対しては)経済産業省から何らかの対応がある」と述べ、ペナルティを課す可能性があることを示唆しました。安倍政権では企業に対して賃上げを実施するよう要請していますが、企業側の対応は分かれています。業績好調な自動車業界でも、トヨタや日産ではベースアップ(ベア)に応じる姿勢を示していますが、軽自動車税の引き上げで苦戦しているスズキは、部分的な対応にとどまる見込みです。甘利氏が強硬な発言を行った背景には、賃上げがスムーズに進んでいない現状に対する苛立ちがあると考えられます。

 ただ、甘利氏の発言に対しては、企業活動への政府の過度な介入であるとして一部から批判の声が上がっています。また、安倍政権が掲げるアベノミクスとの整合性という意味でもいろいろと問題がありそうです。

 安倍政権が企業に賃上げを求めているのは、企業の自主的な賃上げが、量的緩和と公共事業に続く経済成長実現のカギになると考えられているからです。企業がもし賃上げに消極的であるとするならば、それは企業がインフレ期待を持っていないということであり、量的緩和の効果がまだ不十分という解釈が成立します。そうなると政府が求めるべきは賃上げではなく、むしろ量的緩和策の拡大ということになります。

 また、賃上げを行う体力が十分ではない状態で無理に賃上げを実施するということになると、下請企業に対する無理な値引き要求が高まったり、設備投資の意欲を阻害するなど別の影響が生じる可能性も出てきます。賃上げから個人消費拡大へというサイクルはあくまで自然な流れで実現すべきものあり、下手に強制をしてしまうと、せっかく見えつつある自立的な景気回復の芽を逆に摘んでしまうリスクが生じるのです。

 確かに日本企業は、大企業を中心に多額の内部留保を蓄積しており、そのお金を有効に使うことができていません。甘利氏は「政府は復興特別法人税の減税を前倒しして、原資を渡している」と主張しています。

 しかし減税による内部留保の増加はあくまで手元資金の増加に過ぎず、企業の営業利益の増加につながるものではありません。ひとたび賃上げを行ってしまえば、将来にわたって営業利益が減ることになりますから、企業が慎重になるのもやむを得ない部分があります。守りの姿勢に徹してばかりの企業に対しては批判の声もありますが、政府からの強制で賃上げを行っても本質的な問題解決にはならないのです。

 また甘利氏の発言は、安倍政権が掲げる海外資本の日本誘致にも大きな影響を与える可能性があります。安倍政権は海外資金の国内呼び込みに非常に力を入れています。日本は慢性的な経常赤字体質に転落しており、近い将来、海外からの資金に頼らざるを得なくなる可能性が高いからです。しかし今回の発言は、諸外国に対して、日本に進出すれば政府から賃金に対して指導や命令を受ける可能性があるという強烈な印象を残してしまいます。日本はリスキーな市場というイメージが出来上がってしまうと、良質の海外資本が入ってこなくなる可能性があります。

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アベノミクスがうまくいくのに国民の収入が増えることが前提にあるんですが、大手はベイスアップしてますが、消費税と相殺されるような金額ですし、景気の悪い大企業もあるでしょうし、中小企業ともなると。。。それと正規社員はまだマシですが・・・ついに脅迫じみた発言になりましたね。お上に逆らうと大変ですしね。安倍ちゃんの御印籠は弱いものいじめに使われていやしませんか。