巨大防潮堤の建設は是か非か「紙上討論」 進次郎氏「後世への責任がある」 昭恵首相夫人「若い人の声聞くべき」
2014.3.8 10:41 産経新聞
東日本大震災から3年となる11日を前に、被災地の一部では街の将来や防災のあり方についての問題がいまだくすぶる。その象徴例が防潮堤だ。高さは、地域によって異なるが宮城県内では7~8メートル、岩手県内では11メートルが平均という。津波から守る効果が期待される半面、景観が損なわれるという問題や効果そのものを疑問視する声もあり、論議は安倍晋三首相の周辺にも飛び火している。その主役は、小泉進次郎復興政務官と首相夫人の安倍昭恵さん。産経新聞は二人に取材、「紙上討論」を通じ、復興のあり方を探った。
(豊田真由美、是永桂一)
二人の対決は、昨年12月4日、自民党本部で開かれたシンポジウムで起きた。
口火を切ったのは昭恵さん。「防潮堤反対運動をするつもりはないが、海が防潮堤に覆われて見えない復興でいいのか。きちんと精査して見直していただきたい」と訴えた。
小泉氏は、岩手県普代村で高さ15メートルの防潮堤と水門が被害を抑えた例を挙げ、「批判を受けても、後世に『これが命を守った』と言われるなら、やらねばならない」と力説した。
このやりとりは「進次郎氏VSアッキー」として話題になった。
◇
昭恵さんは、今年も頻繁に被災地を訪問する。その度に「堤防の高さが見直されたところはほとんどない。住民の合意形成が取れていないと肌で感じた」と実感するようだ。
「三陸のリアス式海岸はすごくきれい。コンクリートの壁で覆うことは自然を生かした生活をしている日本人の感性には合わない」
また、岩手県宮古市田老地区の高さ10メートルの防潮堤が破壊され、「巨大な防潮堤があるから絶対大丈夫だと逃げず、多くの犠牲者を出した」とする。
防潮堤の建設は、震災後の平成23年7月に政府の中央防災会議が指針を示し、それを基に各地の想定津波高を設定、地元自治体が住民の合意を得て行う仕組みになっている。
昭恵さんは、全ての防潮堤が無駄だとは言わない。
ただ「地元への説明会は、人が集まりにくい昼間に急に設定される場合が多いし、自治体側が『国が高い防潮堤を造ってくれる。今度はこれで街を守る』と言えば住民は反対と言いにくい」と指摘する。
小泉氏は、昭恵さんと違う見解だ。
まず「防潮堤の高さを何メートルにするかだけに焦点が当たるのは、木を見て森を見ずの議論だ」と強調する。
住民対話についても異なる。
「宮城県気仙沼市では25回ほど住民対話を繰り返して防潮堤の高さを下げた。意見交換を経て良い形になった地区もある。復興庁は現場が決めたものに予算を付けて復興を前に進める」
被災地は、明治、昭和にも大きな津波被害を受けた。小泉氏は、悲劇を繰り返さないためにも「次の災害の時に責任ある評価を受ける対応をしたいとの自治体の考え方も分かる」と述べ、行政側の取り組みに理解を示す。
◇
今後の復興への意気込みはどうか。
小泉氏は「防潮堤は単体の議論では終わらない」とする。「防潮堤の後ろにある土地の利用をどう考えるか。防潮堤の高さにあわせて避難路をどこまで整備するのか。街づくりの大きなビジョンを含め全部がドミノのようにつながっている」と述べる。
その上で「長い目で将来を考え、避難や防災のあり方などソフト面を含め新しい発想でやっていくべきだ」と、発想の転換の必要も説く。
昭恵さんは「高台に移転すれば防潮堤がいらない場合もある。最初は低い防潮堤を造り、その後、本当に必要だとみんなが思えば高さを変えればいいのではないか」と提案する。海岸に樹木を植える「防潮林」も一定の効果があると強調する。
さらに「若い人たちに『どんな街に住みたいか』ともっと聞くべきだ。今は若い人たちにとって夢のない復興にみえる」と厳しい。「よそから入ってきた私が『わーわー』言うのは申し訳ないが、止まらなくなってしまった」と、今後も若い人たちとのネットワークづくりへの意欲もみせる。
==========================
難しい問題ですが、細川さんの言うコンクリートでない防潮堤はどうなんでしょう?
2014.3.8 10:41 産経新聞
東日本大震災から3年となる11日を前に、被災地の一部では街の将来や防災のあり方についての問題がいまだくすぶる。その象徴例が防潮堤だ。高さは、地域によって異なるが宮城県内では7~8メートル、岩手県内では11メートルが平均という。津波から守る効果が期待される半面、景観が損なわれるという問題や効果そのものを疑問視する声もあり、論議は安倍晋三首相の周辺にも飛び火している。その主役は、小泉進次郎復興政務官と首相夫人の安倍昭恵さん。産経新聞は二人に取材、「紙上討論」を通じ、復興のあり方を探った。
(豊田真由美、是永桂一)
二人の対決は、昨年12月4日、自民党本部で開かれたシンポジウムで起きた。
口火を切ったのは昭恵さん。「防潮堤反対運動をするつもりはないが、海が防潮堤に覆われて見えない復興でいいのか。きちんと精査して見直していただきたい」と訴えた。
小泉氏は、岩手県普代村で高さ15メートルの防潮堤と水門が被害を抑えた例を挙げ、「批判を受けても、後世に『これが命を守った』と言われるなら、やらねばならない」と力説した。
このやりとりは「進次郎氏VSアッキー」として話題になった。
◇
昭恵さんは、今年も頻繁に被災地を訪問する。その度に「堤防の高さが見直されたところはほとんどない。住民の合意形成が取れていないと肌で感じた」と実感するようだ。
「三陸のリアス式海岸はすごくきれい。コンクリートの壁で覆うことは自然を生かした生活をしている日本人の感性には合わない」
また、岩手県宮古市田老地区の高さ10メートルの防潮堤が破壊され、「巨大な防潮堤があるから絶対大丈夫だと逃げず、多くの犠牲者を出した」とする。
防潮堤の建設は、震災後の平成23年7月に政府の中央防災会議が指針を示し、それを基に各地の想定津波高を設定、地元自治体が住民の合意を得て行う仕組みになっている。
昭恵さんは、全ての防潮堤が無駄だとは言わない。
ただ「地元への説明会は、人が集まりにくい昼間に急に設定される場合が多いし、自治体側が『国が高い防潮堤を造ってくれる。今度はこれで街を守る』と言えば住民は反対と言いにくい」と指摘する。
小泉氏は、昭恵さんと違う見解だ。
まず「防潮堤の高さを何メートルにするかだけに焦点が当たるのは、木を見て森を見ずの議論だ」と強調する。
住民対話についても異なる。
「宮城県気仙沼市では25回ほど住民対話を繰り返して防潮堤の高さを下げた。意見交換を経て良い形になった地区もある。復興庁は現場が決めたものに予算を付けて復興を前に進める」
被災地は、明治、昭和にも大きな津波被害を受けた。小泉氏は、悲劇を繰り返さないためにも「次の災害の時に責任ある評価を受ける対応をしたいとの自治体の考え方も分かる」と述べ、行政側の取り組みに理解を示す。
◇
今後の復興への意気込みはどうか。
小泉氏は「防潮堤は単体の議論では終わらない」とする。「防潮堤の後ろにある土地の利用をどう考えるか。防潮堤の高さにあわせて避難路をどこまで整備するのか。街づくりの大きなビジョンを含め全部がドミノのようにつながっている」と述べる。
その上で「長い目で将来を考え、避難や防災のあり方などソフト面を含め新しい発想でやっていくべきだ」と、発想の転換の必要も説く。
昭恵さんは「高台に移転すれば防潮堤がいらない場合もある。最初は低い防潮堤を造り、その後、本当に必要だとみんなが思えば高さを変えればいいのではないか」と提案する。海岸に樹木を植える「防潮林」も一定の効果があると強調する。
さらに「若い人たちに『どんな街に住みたいか』ともっと聞くべきだ。今は若い人たちにとって夢のない復興にみえる」と厳しい。「よそから入ってきた私が『わーわー』言うのは申し訳ないが、止まらなくなってしまった」と、今後も若い人たちとのネットワークづくりへの意欲もみせる。
==========================
難しい問題ですが、細川さんの言うコンクリートでない防潮堤はどうなんでしょう?