STAP論文 いよいよ掲載の科学誌ネイチャーが「深刻視」

2014年2月27日(木)10時26分配信 日刊ゲンダイ


 真相はいつ明らかになるのか。小保方晴子・理化学研究所研究ユニットリーダーらが英科学誌ネイチャーに発表した新型万能細胞「STAP細胞」の論文データをめぐる“欠陥疑惑”。大新聞・テレビは公表時にハシャギ過ぎたせいか、疑惑について静観の構えだ。


 日本のメディアは「画像の誤掲載による単純ミス」と報じているが、コトはそう単純ではないらしい。

〈ネイチャーはこの問題を極めて深刻に受け止めている。科学雑誌としての尊厳が問われていることを編集部は熟知している〉――。カリフォルニア大学のクノップラー教授が23日付のブログにこう書き込んだように「STAP細胞」の論文疑惑は世界の医学・科学者の間でも注目されている。論文を掲載したネイチャーも「権威」にかかわるとして、ロンドン本社が調査に乗り出すなど、関係者の危機感は強い。


 専門家の間では、決定的に不自然な箇所が少なくとも3つあるという見方が出ているという。

 臆測を強めているのは、小保方さん本人がメディアの前に一切出てこないことだ。安倍首相と同席するはずだった14日の国の総合科学技術会議もドタキャンしている。理研も

 「いずれは会見を開くが、時期は未定」(広報室)と沈黙を続けたままだ。

「理研は今回の問題にかなり頭を抱えているでしょう。というのも、小保方さんが所属する研究センター(理研CDB)は、国が進めてきた科学技術基本計画の中で設立された経緯がある。仮に『STAP細胞』に“欠陥”が見つかれば、国の威信が傷付くだけでなく、100億円ともいわれた研究の補助金もパー。理研は論文の追試も含め、あらゆる善後策を検討していると思います」(科学ジャーナリスト)


 理化学研究所やワシントン大で免疫学を研究したことのある明石市立市民病院の金川修身氏はこう言う。


「米国では不正論文などに対してFBI(連邦捜査局)が調査することもあります。それほど学術論文は厳しい。仮に不正が判明すれば担当者はクビです。(理研を所管する)日本の文科省は理研やネイチャーに調査を丸投げするのではなく、主体的に乗り出すべきだと思います」


 一部報道では、小保方さんは「指摘されて初めて(ミスが)分かった。全く気付かなかった。研究そのものを疑われるのは悔しい」と話しているらしい。これ以上、臆測を強めないためにも、一刻も早く会見を開いた方がいい。

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実験系の論文は追試で正しいか確認されるのですが、どうも追試してもダメという噂も。