日本で電子書籍が普及しない理由、ネット情報より,ミクシ日記 | 馬頭観音のブログ
日本で電子書籍は普及しないのか?
2013年10月1日(火)10時34分配信 THE PAGE
米アマゾンが先月末に電子書籍リーダー「Kindle」の最新モデル「Kindle Fire HDX」を発表しました。「Kindle」シリーズはこれまでに日本でも発売され、楽天の「kobo」などとともに電子書籍リーダーの主要モデルとなっています。しかし電子書籍は、日本では期待ほど定着していないようです。電子書籍が普及するための課題としては、コンテンツの少なさ、ハード面での不満などが指摘されています。電子書籍が抱える課題と今後について、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの太下義之氏に聞きました。
太下氏は、昨今の電子書籍と出版業界を取り巻く状況が、1980年代にレコードからCDへの転換、そして2000年代前半にCDから音楽配信への転換という2つの大きなデジタル化の波を経験した音楽業界と似ていると指摘します。そして出版業界は、音楽の事例から学べることがあるのではないかと言います。
音楽のデジタル化から学べること
――――電子書籍は広く普及しているように見えませんが。
現状はそこまで普及しているとはいえない状況です。しかし、デジタル化の流れは出版業界でも避けられないので、音楽のときよりは緩やかなスピードですが、確実に浸透していくと思います。実際には、本をデジタルで読むという習慣が定着するまでには、一世代以上の時間(20~30年)がかかるのではないかと考えています。
――――普及するためには何が必要でしょうか?
音楽のデジタル化は、音楽共有サービス「ナップスター」などの音楽配信の登場以前にも、1980年代にCDへの転換という形で進んでいました。つまり、デジタル化した音楽をパッケージで届けるか、ネットを通じたファイルで提供するかのチャンネルの差の話でした。しかし、電子書籍の場合は、基本的にデータはまだ電子化されていない状態。そこが音楽とは決定的に違う状況です。
2000年代前半にナップスターが人気を博し、その後、アップルの「iTunes」などが登場しましたが、当初はiTunesでダウンロードした曲は他のデバイスでは聴くことができないようなクローズな状況でした。その後、だんだん縛りがとれてきて、アップルもDRM(デジタル著作権管理)を外すなどオープン化が進んできています。音楽業界では、紆余曲折ありながらも本来のあるべき姿に進んできました。
翻って電子書籍を見てみると、現在は「規格」が乱立しています。何らかの統一規格のようになって、購入した電子書籍をどのリーダーでも読めるようにならないと、普及は難しいでしょう。現在はKindleでダウンロードしたらKindle、koboでダウンロードしたらkoboでしか読めない。これはユーザーにとって非常に不便です。リアルな本だったら一度買ってしまえば、どこへでも持っていけます。どこのストアで買っても、どこのリーダーでも読めるという状況にならないと、リアルな本と対抗できないのではないでしょうか。
――――音楽業界の例から学べることは何ですか?
現在の音楽業界は、音楽配信のデファクトスタンダードをアップルに握られている状態です。この例を見るに、今後、出版業界以外の産業が電子書籍のデファクトスタンダードを確立していく可能性があります。出版業界は、電子書籍の動向に積極的に関与して、仕組み作りの主導権を握るのが理想的だと思います。
なぜコンテンツが増えない?
――――規格の統一などの問題を解決するには何が必要でしょうか?
出版業界には、音楽業界とは異なる事情があります。権利関係の問題です。音楽の場合は、レコード会社が権利を持って、ステークホルダーとして、いろいろな物事を決めてきました。
しかし、出版業界の場合は、出版社に明確な権利が設定されていません。つまりステークホルダーがいない状況で、出版業界が主体的に課題解決できる状況にはないのです。こうした状況を受け、「電子出版権」を創設して、電子書籍に関しては出版社に権利を与えようという議論が行われています。そうすれば出版社がステークホルダーになる環境が整います。
コンテンツがそろわない理由は、出版社が決められないからです。例えば現状では、出版社は、電子書籍を発売しようと思ってもその都度、著作者に確認しないといけません。
――――アメリカでは電子書籍が普及しているようですね。
アメリカで電子書籍が普及し始めた理由は大きく3つあります。日本ではどんな田舎でも本屋があり、本の入手には困りません。しかし、アメリカでは田舎に本屋がありません。これがまず1つ。次に、アメリカの書籍は分厚くて大きいのですが、Kindleのリーダーは小型でコンパクトな点。3つ目は、電子書籍が非常に安い点です。Kindleでは当初、9.99ドルというリアルな本より圧倒的に安い値段設定をしていました。このように、アメリカでは電子書籍はメリットだらけだったのです。
なぜ安くならない?
――――日本では安くならないのですか?
アマゾンなり楽天なりのコンテンツプロバイダーは安くしたいのですが、出版社としては価格を下げたくはありません。リアルな本の売り上げが下がる懸念があるからでしょう。
日本では、リアルな書籍は「再販売価格維持制度」によって値段を下げられませんが、電子書籍については、再販制度の対象から外れているので、一部で下がっています。ですので、今後は安くなる可能性はあります。
ただ電子書籍の価格は、出版社との契約形態によって決められ方が変わってきます。契約には2種類あって、1つはアマゾンなどのプロバイダーが価格を決められる「ホールセールモデル」、もう1つは出版社側が価格を決定する「エージェンシーモデル」です。現状では、契約的には値下げできても、出版社との力関係で下げられないケースもあるようです。
――――電子書籍が普及するとなにが変わりますか?
電子書籍の可能性としては、例えば、これはもう実装されていますが「検索機能」です。本を読んで感動した表現など「このフレーズを探したい」時に、本を全部探さなくても探して出してくれる。リアルな本ではできない電子書籍ならではの機能です。
また、他人の「ここが面白かった」という読書体験を共有する「ソーシャルリーディング」も広がるかもしれません。電子書籍で本の読み方が変わる可能性があります。従来の出版社は本を売れば終わりでしたが、電子書籍の場合は売った後もビジネスが広がる可能性を秘めています。
――――「紙」の本はどうなるのでしょうか?
紙の歴史はとても長いです。文明は紙を媒体に伝えられてきました。間単に消えることはないでしょう。
■太下義之(おおした・よしゆき) 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 芸術・文化政策センター長。 文化経済学会<日本>理事。文化政策学会理事。文化審議会文化政策部会委員、東京芸術文化評議会専門委員。大阪府・大阪市特別参与、沖縄文化活性化・創造発信支援事業評議員、鶴岡市食文化創造都市アドバイザー、公益社団法人企業メセナ協議会監事。文化情報の整備と活用100人委員会委員。著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム発起人など。
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情報を電子機器で読むお膳立ては出来ているのですが。
PCでもウインドウズで飛躍的に伸びたので、機器依存などやってるのは自殺行為と思いますがね。
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