今、若者が都会の会社を辞めて、農業に集まる理由

2013年9月28日(土)6時0分配信 @DIME アットダイム


 今、日本の農業従事者の平均年齢は何と66歳。食料自給率は40 %を切る惨状だが、実は新規就農者はここ最近、増加している。データ(※)を詳しく見ると、とくに伸びているのが「新規雇用就農者」「新規参入者」だ。簡単に言えば、起業する、もしくは会社に就職する形で就農する人である。

 なぜ、このような現象が起きているのか。詳しく伝えるためには、まず農業衰退の原因から説明する必要がある。

 旧来、農家は作物を農協に引き渡すことが多かった。農家一軒一軒が作物を市場に出していたら売るほうにも買うほうにも複雑だから、農協が一括して集荷、出荷、輸送、決済を行なってきた。しかし、米や野菜の価格が下がり始めると、次第に買い取り価格も下がり、儲からなくなってしまったのだ。(※農林水産省 農林水産統計平成23年新規就農者調査)

●会社の成長を実感し、使命感を持って働ける


 そこで、一部の農家は直売所を出したり、道の駅やスーパーに直接、商品を卸し始めた。これを大規模な形で行なうのが“農業法人”だ。例えば石川県の『六星(ろくせい)』は、『豆板餅』や『六星米こしひかり』といったオリジナル商品を小売店やネット経由で全国に販売。さらに、地元の特産品・加賀野菜を同社の畑で栽培し、これが食べられるレストラン・直売所の経営にも乗り出した。一方、長野県の「トップリバー」は、営業担当が飲食業者などと契約を結び、直接、納入している。要するに、彼らは営業主体の農業に切り替えたのだ。すると、流通マージンが減るだけでなく、消費者からの声を聞いて品質を高めたり、企業の要望に従うなどして作物が高く売れるようになる。直接、市場と相対すれば、農業は「儲かる商売」だったのだ。

 しかも「冬の農閑期には1か月近く休みが取れ、ウィンタースポーツを楽しむ仲間も多い」(トップリバー・松田氏)というからうらやましい。彼らの表情は一様に明るかった。きっと、「日本の農業を守る」という使命感を持って働けることもまた「楽しい」のだろう。

 では、彼らの現実は? 次回から詳しく紹介していこう。


■大上戸 裕さん(35歳)


株式会社六星経営推進課。東京のコンサルティング企業に勤め、六星に転職。「食料とエネルギーは日本の大問題。仕事を通じ農地・就農人口の減少など社会問題に取り組みたい」

■西濱 誠さん(34歳)


六星営農課。実家が農家なだけに、六星の組織的な業務の進め方に驚いたとか。「無農薬米の計画的な栽培にチャレンジしています。その難しさもまた、働く楽しさなんだと思っています」

■浅野泰隆さん(33歳)


六星営業課。前職は大手機械メーカーの営業で、米国や南米地域を担当していた。「農業者は究極の〝メーカー〟。営業が好きな方は、この世界に飛び込んだらすごくおもしろいと思います」


■稲垣啓太さん(26歳)


株式会社トップリバー農場担当。鉄鋼業の会社から転職。おもしろい仕事を探している時、メディアで同社を知る。「売り先に〝いいものは違う〟と言ってもらった時って幸せですよ」

■松田宗之さん(34歳)


食品会社を退職後、トップリバーに入社し、6年間修業して独立。「就農初日は全身筋肉痛。大変なことも多い仕事ですが、性に合う仕事だからか、朝3時に起きるのもつらくない」

■馬谷真弘さん(26歳)


六星営農課。北海道の大学で畜産を学び、六星に就職。笑顔でゆっくりと「ボクは作物が元気に育っていく姿を見ているだけで、とても幸せな気持ちになるんです」と話す。

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諸悪の根源はJAと言っていいのでは?