長野の方面のツキノワグマの実数はこの本が書かれた時点では増えているそうです。

だからといってちょっと殺して減らせというほど問題は簡単ではありません。

要するに人里近くに多くがたむろしているわけです。ツキノワグマは賢いですから、人間関係の物、食べ物や着衣の臭いやら、自動車の音やら、作物などを学習しているんです。しかも親子代々。

ツキノワグマは昔奥山にいたころと全く様変わりしているんですね。その多くが。

だから捕まえておしおき放獣しても人里に戻って来て、いじめられた野犬がこわいように、人に恨みをもったツキノワグマになってる可能性もあるわけです。

そうでなくても人里付近にたむろしていますから、気楽に山道をジョギングなどしていると、親子連れのツキノワグマとばったりということがあり、極めて危険です。だから人の方でもツキノワグマについて学習して気配を察知するくらいでないといけないそうです。笛や鈴で退散していくという風でもなくなっているようです。まあ山道を通る自動車の爆音を子供の時から日常的に聞いているわけですから。

これは観光客に餌付けされたお猿と同じようなことで、しかももっと難しい問題ですね。ちょっと真剣に皆で知恵を絞らないといけないようです。

この本はツキノワグマのことを大事に思っている写真家の本で、珍しい写真が多く挿入され、簡単に読めて問題点が良く分かります。