「オス化する女子」の心身的健康リスクとは?


■「ワタシのアゴにひげが生えてきた!?」

 男性によく見られる積極的かつ豪快、奔放な思考パターンや行動パターンを持つ女性が増えつつあると言われます。

 その端緒は、90年に漫画家・中尊寺ゆつ子さん(2005年没)が流行させた「おやじギャル」現象でしょう。中年男性のように、仕事帰りに一杯飲み屋でビールをキューッとやって憂さを晴らしたり、2日酔いにはキャベジン、仕事疲れの翌朝にはユンケルを飲んで会社に向かう働く女子の姿が、90年代ごろからたくさん目にされるようになりました。

 そして現代では、男性的な行動パターンを持つ女性の姿はさらに精鋭化しつつあります。その象徴は、漫画家・安野モヨコさんが描いた寝食を忘れて仕事に打ち込む『働きマン』的なキャリア女性の姿、その路線の延長線上には、夫に頼らず、飛び抜けた収入や成功を手にする喜びを訴える経済評論家の勝間和代さんのようなバリキャリ、ミリオネーゼのロールモデルがあります。

 パソコン、携帯機器メーカーのNECが25~35歳の未婚女性500人を対象に行った調査によると、「自分はオス化している」と答えた女性は6割に上り、3割の女性が身の回りの世話をしてくれる「奥さんが欲しい」と回答しました。さらに、なんと「アゴにひげらしいものが生えてきた」と回答した人は、15%にも上りました。

■なぜ男性化する女性が増えているのか?

 では、このように近年、女性が「男性化」してきた背景には何があるのか、と言いますと、男女雇用機会均等法によって労働における男女の平等が定められ、賃金、職務、昇進等の労働条件の差異がなくなり、時間外労働においても、原則的に男女とも同じ扱いをされることが定められたことが大きく影響していると思われます。

 女性が男性と同等に働き、評価される権利を得ることはすばらしいことなのですが、現代の多くの仕事では、男性の行動にあったワークスタイルが求められ、職場は男性にあった環境になっています。

 そのため、男性と同じ条件で働こうとすると、当然、女性も男性化した行動様式をとらざるを得なくなります。そしてもちろん、ビジネスにおける過酷な生存競争、成功へのプレッシャーにも、さらされることになります。

 仕事での可能性を拡げて報酬も伸ばしていけることは、好奇心が刺激されてやりがいを感じる一方で、行動自体が男性化しやすく、また仕事の分野で生き残っていくことには、それ相応のストレスが増えることでもあります。

■女性らしさを醸し出す時間も大切に

 女性が男性と同様に働き、同じような行動パターンをとる権利を獲得したのは、社会に行きる女性たち自身の願いでもありました。同等の条件が整備されれば、同等の能力を発揮して成果を生み出せるという数々の実績が、いわれのない「女性劣等論」への強硬な反論にもなってきました。

 とはいえ、それと同時に、今まではなかったような代償も受けとるようになりました。たとえば、男性的な社会に適応することによって、ストレスが増悪して現れる体調の変化(男性ホルモンの影響によるアゴひげ、アゴにきびなどの顕在化、女性ホルモンの分泌の乱れによる生理不順、婦人科系疾患、不妊など)、結婚・出産という女性にとっての一大事業のタイミングを逃す可能性への覚悟、などです。

 そして、もう一つ女性の特徴でもある「女性らしさ」を熟成させ、表現する機会を失いつつあることも、女性が男性化することで払ってきたひとつの代償でもあります。

 「女性らしさ」とは、実利的な成功やそれによる喜びとは無関係に、女性のなかにあるひとつの才能です。それが育まれるのは、プライベートでほっと安らげる自分の場所。優しくリラックスした気持ちになれて、その優しさを人に与えて、そして周りからも優しさをもらえる時間のなかにあるのではないでしょうか。

 常に競争にさらされて、安らぎを感じられない環境では、男性的な闘争心や行動力は磨かれていくかもしれません。しかし、その反面、女性的な柔和さや優しさ、ときに人や環境に合わせていくしなやかさ、といった女性的なマイルドな感性は育ちにくいものです。

 女性らしさを育む時間こそ、生涯を女性として生きる自分自身の心身のバランス感覚を養っていくもとになる……。そんな時間を意識して持つことが、女性の心身の健康を保つためにも大切なのではないでしょうか。

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確かに見かけますね、そういう女性。オス的行動をしていると女性ホルモンも出ないのでは? いっそ職場のメス化を進めてみたらどうなんでしょう。