気まぐれ何でも館:(517)三木羅風(トラピスト歌集)(9)
夜(よ)も更(ふ)けて静(しづか)なる雨降(ふ)りて来ぬ今宵(こよひ)眠(ねむ)らむいや安(やす)らかに
初夏(はつなつ)の一日(ひとひ)二日(ふたひ)と過(す)ぎ行きて鳥鳴くこともしきりなりけり
煙(けむ)りたる青き森こそ見ゆるなれ雨ふる野辺(のべ)のはるか彼方(かなた)に
桜にも匂(にほひ)ありけり八重桜(やゑざくら)盛(さか)りの頃(ころ)の風のそよぎに
閑古鳥(かんこどり)雲空(くもりぞら)にも啼(な)きにけり若葉(わかば)も濃(こ)ゆき南の森に
日の暮(くれ)に子らの遊びてうたふ声聞けば夏来(き)しここちこそすれ
聖堂(せいだう)のあかりの点(つ)ける日の暮(くれ)に蛙(かはづ)の声の鳴き初(そ)めにけり
おだまきの紫(むらさき)なるが今朝(けさ)もなほ雨にいたまず開(ひら)きたりけり
山鳩(やまばと)の啼(な)き止(や)みしあと静(しづか)なる雨も降(ふ)り出(い)で若葉(わかば)薫(く)ゆりぬ
山鳩(やまばと)の声ほのかなり靄(もや)の奥深山(みやま)がくれに姿(すがた)は見えず
クローバの三つ葉(ば)の葉(は)をば手に取りつ日に透(す)かし見る青(あを)の一色(ひといろ)
野の黄(き)なる花を眺(なが)てたたずみぬ光うるはし小(ち)さき花にも
和(やはら)かき光は我(われ)をあたためぬ青き草葉(くさば)の中に立つ時
12.11.16 抱拙庵にて。
夜(よ)も更(ふ)けて静(しづか)なる雨降(ふ)りて来ぬ今宵(こよひ)眠(ねむ)らむいや安(やす)らかに
初夏(はつなつ)の一日(ひとひ)二日(ふたひ)と過(す)ぎ行きて鳥鳴くこともしきりなりけり
煙(けむ)りたる青き森こそ見ゆるなれ雨ふる野辺(のべ)のはるか彼方(かなた)に
桜にも匂(にほひ)ありけり八重桜(やゑざくら)盛(さか)りの頃(ころ)の風のそよぎに
閑古鳥(かんこどり)雲空(くもりぞら)にも啼(な)きにけり若葉(わかば)も濃(こ)ゆき南の森に
日の暮(くれ)に子らの遊びてうたふ声聞けば夏来(き)しここちこそすれ
聖堂(せいだう)のあかりの点(つ)ける日の暮(くれ)に蛙(かはづ)の声の鳴き初(そ)めにけり
おだまきの紫(むらさき)なるが今朝(けさ)もなほ雨にいたまず開(ひら)きたりけり
山鳩(やまばと)の啼(な)き止(や)みしあと静(しづか)なる雨も降(ふ)り出(い)で若葉(わかば)薫(く)ゆりぬ
山鳩(やまばと)の声ほのかなり靄(もや)の奥深山(みやま)がくれに姿(すがた)は見えず
クローバの三つ葉(ば)の葉(は)をば手に取りつ日に透(す)かし見る青(あを)の一色(ひといろ)
野の黄(き)なる花を眺(なが)てたたずみぬ光うるはし小(ち)さき花にも
和(やはら)かき光は我(われ)をあたためぬ青き草葉(くさば)の中に立つ時
12.11.16 抱拙庵にて。