野中広務は被差別部落に生まれ、国鉄で手腕を発揮したが、出世を妬まれて差別を受け、飛び出して町会議員から町長、府会議員、京都府副知事を経て国会議員になる。完全な叩き上げ政治家だ。

実務に精通し、情報を集め、反対勢力にもパイプを持ち、時に恫喝しながら調整役になる。しかし田中角栄のように理想を持って、それを実現しようというタイプではなく、最後はナンバー2として政界を動かしていく。

この本を読むと彼が最近までのえげつない離合集散のキーマンであっただけに、政界周辺に群がる人たちの実情が分かり、ただニュースで断片的に記憶に残っていたことの裏側がいやという程良く分かる。

しかし、こんなことを仕事にしたい人がいるんですねぇ~。全く私には不思議ですが、無茶苦茶に面白い世界です。見物するには、ですが。