この本は競争社会に疲れている人、鬱的な人に是非お奨めしたい本である。読むだけなら1時間もあれば十分である。実行方法も簡単である。とにかく今の状況を抜け出したい、そうなるなら何でもするという人なら。お便所掃除を素手でやるといい的なことは強調されていないから安心していい。心の持ち様を変えればいいのである。

私は競争のない数学研究をし、非常勤講師として生きているので、100%宇宙が応援する生き方をしており、宇宙の応援を実感している者である。ただし、常勤の時、その後の妻子を扶養するために働き詰めでストレスまみれの時が過ぎ去ってからのことであるが。

ところで息子はプロ囲碁棋士になりたいし、私に似てそれ程頭が良くない。のんびりやっている私の生き方が自然に移ったのか、のんびり、穏やかな性格である。(今は勉強しながらそれを小説にする仕事に切り替えてから楽しくて仕方がないらしい。正直私はほっとしている。しかし、これを書いた当時のことは、多くの競争社会でがんばっている人に役立つと思うので、そのままにしておく)

私にもそれなりの事情があって、プロになってもらいたいし、息子もそこを突破すれば、愚直にじわじわと強くなっていくと思う。

プロ棋士になる道は、息子にとっては日本棋院関西総本部で2年に1度実施されるプロ棋士試験のリーグ戦(予選と本戦がある)に優勝する意外にない。来年の秋と3年後の秋だけである。年齢制限があるからである。非常に厳しい競争を必要とする。並のプロには勝ち込む力をつければかなりの確率で合格するであろうと思う。ただそうなるには、1目、半目でも優勢になるように日頃から相手と競争しなくてはならない。競争を勝ち抜いて競争など問題のない、自分を磨いていくことが中心の世界に入れる。とは言っても私とは大違いの勝負の世界なのであるが。

息子に対しては最初は何とかやるだろうと思っていたが、思うように伸びないので最近かなり立ち入って勉強の仕方や、碁に対する心構えについて言っている。トップ棋士に自戦棋譜をみてもらっていることもあって、最近ようやく力を付けてきた。しかしまだまだである。昨日も厳しくしかった。しかしこの本を読んで、勝負の世界でやっていこうとする若者に、どう指導すればよいか考え直そうと思った次第である。取り敢えず、この本を読ませるつもりである。