神奈川県の宮ケ瀬ダム近くにある観泉荘こまやで、しし鍋としか刺、イワナを食べてきました。
江戸時代、四本足の動物のお肉を食べることが禁じられていた頃に「 山鯨(やまくじら)」と称して猪を食べていたというテレビ番組を見ました。
その番組では、山間部に生息する野生の猪や鹿などのお肉は、牛・豚・鶏肉とは違って一般的には需要が少ないため、最近ではもっぱら駆除になっている問題点を提示していました。
確かに、猪や鹿などは精肉店やスーパーで売っていないし、特にレシピも知りません。
以前鹿肉ケベック風煮込みというシチューで鹿肉をいただいたことがありましたが、猪肉とはどのようなもなのかと関心が湧いたので、牡丹鍋を食べに行くとにしました。
こまやは温泉のある旅館でもありましたが、完全予約制でしたがお食事だけもできるようでした。
勇んで出発したところ、こまやには11時くらいに着いてしまいました。
昼のお食事は11時30分からだったので、近くにある服部牧場で少し遊んでいました。
こまやのエントランスには、狸などの剥製が飾ってあり、獣の毛皮の敷物があり、山間部の野生動物の存在を妙に意識させられました。
一階の和室に通されました。
お客は私たちだけでしたので、ちょっぴり寂しいような・・・でも気兼ねなくお食事できるかな。
観泉荘こまや
テーブルには牡丹鍋がセッティングされていました。
冷凍して薄くスライスした猪のお肉が土鍋にきれいに並べてありました。
なるほど牡丹のような美しい紅色です。
そして日蝕の際の漏れた光ように牡丹色のお肉の脇から白い脂身が見えていましたが、そのコントラストが実に美しい。
お店の方がお鍋のコンロをつけてくださいました。
秘伝の醤油味という牡丹鍋が出来上がるのが楽しみです。
牡丹鍋
ぼたんいろ!
せっかくなので鹿刺しもお願いしていました。
鹿刺しは馬刺しのような感じで、もし黙って出されたら馬か鹿かわからないかも。
天然物の鹿刺しはニンニク風味の味噌が付いていて、お好みでつけていただきました。
濃い紅色がきれいな鹿刺しは癖のないさっぱりしたお味でした。
鹿刺しを堪能しながら、牡丹鍋待ちという贅沢な時間を過ごします。
鹿刺し
川魚活作りも謳っているので「いわな三昧」もお願いしていました。
イワナのお料理を、塩焼、田楽、天麩羅、洗い(刺身)から3品選ぶことができる、ディープなメニューです。
選んだ三種類の岩魚料理の他に、小付け、山芋、ご飯セット、フルーツが付いています。
この日の小付けは、牛蒡と人参のきんぴら、里芋の煮ものに彩の絹さやを配したものでした。
いわな三昧の洗い、小付け、山芋、ご飯セット
洗い・塩焼・田楽の3品にしました。
初めて食べた、イワナの洗い。
お刺身になったイワナはヒラメを思わせる白く透き通ったような見た目でした。
川魚なので何となく臭みとかあるのかなと懸念しましたが、淡白だが、ほんのりと甘味を感じるような上品なお味でした。
岩魚の洗い
初めて食べたイワナの田楽。
甘辛い味噌をまとった岩魚がこんがりと焼かれていて、黒い花豆が2つ添えられていました。
身欠ニシンの田楽は馴染みがありますが、生の川魚の田楽なんて。
濃い味の味噌とイワナの柔らかい身が感じられる一品でした。
岩魚の田楽
定番と思われるイワナの塩焼き。
やっぱり魚は塩焼きが一番なんじゃないかな。
岩魚の塩焼き
そうこうしているうちに牡丹鍋がいい感じになってきました。
長ネギ・豆腐・エノキ・春菊などと一緒に器に取り分けました。
熱々をふうふうしていただきます。
お肉は野性味溢れる感じなのかなと思っていたのですが、醤油味が効いてか癖のない味わい。
多少弾力のある触感で、余計な脂が落ちた脂身は旨い。
猪というと特殊な気がしますが、こうしていただいてみると、もしお肉やさんで売っていても普通に美味しくいただけると思います。
土鍋で炊いた牡丹鍋を器によそって・・・
熱々の猪肉とぷりっとし脂身
上肉の猪なべコースでしたので、猪鍋の他に、煮物、御飯、汁物、香物、水菓子が付きました。
ご飯はお鍋に入れて、〆のおじやをつくることにしました。
しかも玉子入り。
鍋には生卵がついていたのですが、おじやのためにとっておいたのです。
牡丹鍋の玉子おじやは絶品でした。
ご飯 お味噌汁 香の物
〆は玉子おじや
デザートは旬の苺がのったプリンでした。
やっぱりデザートをいただくとほっとします。
嬉しいデザートのプリン
旬の苺がつややかに
企画してくれた父に感謝です。
初めて食べた鹿刺し、岩魚の洗い・田楽、そして牡丹鍋は本当に本当に美味しかったです。
ごちそうさまでした。
こまやの箸袋には歌が印刷されていました。
石小屋こまや 旅情 辛酉之歳・弥生
一
鱒の育ちを たのしみに
こまやを宿に 訪ね来て
石群並ぶ 渓谷の
渕にのぞめば 影映る
あゝ洒落たるもの 水鏡
二
情けのあつい 宿のひと
巷の穢れ すっきりと
洗い流して くつろげば
素朴なつかし 山の幸
あゝ蘇生る 旅情
(よみがえる)(たびごころ)
観泉荘こまや
〒243-0307 神奈川県愛甲郡愛川町半原914
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