最後に、おすすめの1枚だが、「スヴェトラーノフ指揮ロシア国立交響楽団によるショスタコーヴィチ交響
曲第5番 (ポニーキャニオン)」だろう。やっぱり、そこに来たか・・と思われたら高閲、本望だ。ロシアの

代表的指揮者とくれば、本来、ムラヴィンスキーだろうが、私は相性が悪いようで、過去のめぐり合わ
せが悪く、才能や凄みをそう強くは感じていなかった。でも、先日、1956年6月に録音されたレニン
グラードフィルとのチャイコフスキーの交響曲第5番の演奏を聴いたところ、メリハリのある演奏と
緻密な展開に感動した。録音が悪く、これが良い音で聴けたらな・・と思われる魅力的な演奏
だった。やっと私にもムラヴィンスキーの良さが判り始めたようだ(遅すぎますね・・申し訳ない!)。
総じて、ロシア音楽にはロシア出身の指揮者の相性が良い様だ。ロシアを代表する指揮者とくれば
何と言ってもスヴェトラーノフを押したい。爆演家として有名であるため、ややもすれば評価を低く
見る人もいるが、感性が高く感動的という面ではハートを打つ演奏を幾つも残している。このCDは
録音状態も良く、弦楽器の艶やかさが特に良い。バランス、演奏技術、メッセージどれをとっても
秀越だと思う。反面、木管楽器が時にでしゃばり過ぎたり、金管楽器の音がかなり硬めな傾向が
あり、特に後者については、これはどうかな?・・と、苦手な方も居ることだろう。カップリングの
祝典序曲も躍動感、爽快感のある好演奏だ。少し遅く感じられるだろうが、これはこれで正しいのか
と思う。エンディングのロングトーンが凄く長い。引っ張るな~っと驚くかも知れない。金管楽器は
技術的にも体力的にも大変そうだ。最後に、くどくて悪いが、スヴェトラーノフと来れば、1991年の
来日時のチャイコフスキーの:交響曲第4番及び5番のライブ演奏が感動的だ。何度聴いても涙が
込み上げてくる。新幹線で移動中に涙を流しながらこの曲を聴いている自分を思うと実に恥ずかし
いが、どんな状況であっても平静としては聴いていれられないのだ。特に交響曲第5番の第2楽章
のホルンと弦楽器も最高だ。(その5に続く)
