この話は、続編を書くつもりではなかったのだが、その後、幾つかの事を知り、考えが込み上げて
来たので寄稿させていただくとしよう。2011年12月11日付けの記事にこのようなものがあった。
開発を担当したトヨタのチーフエンジニアである多田哲哉氏のコメントである。

【フロントは兎も角、テールランプはConceptのように出来なかったのかなあ・・・・】
「FRらしくリアに力がかかるサイドビューがポイントだ。セクシーな後ろ姿も、気に入っている。
デザインルームには、「トヨタ2000GT」を置いて作業を進めた。2000GTの現代版をつくるという
わけじゃないが、常に2000GTのオーラを感じられるような環境にした。」とある。また、「車名は、
初めから「86」に決めていた。「カローラレビン」「スプリンタートレノ」の型式の「AE86」のように、
フットワークの軽さ、チューニングを楽しめる車にしたいという思いがあった。」ともある。
イメージは、「トヨタ2000GT」、軽快さとカスタマイズの楽しさを楽しむ点は「86」を頂いたのだ。
個人的には、これは頂けない。美味しいとこ取りなのだろうが、私は、これならば「86」と名乗る
べき車ではない・・・と言いたい。どうも、これがトヨタ流なのかも知れないが、ブランドだけ流用
しているみたいで実に興ざめする内容である。昔、オデッセイが大ヒットした時に、「開発の若手
に作りたい車を作らせた。」という記事を読んだことがある。頭の固くなった経営者に取っては
冒険だったかも知れないが、これが、購入者のニーズとばっちりはまり、驚異的なミニバン
ブームを牽引したのである。全く同じ事を期待したが、やはり大企業病の様だ。一見、思い切り
やっているようで、実はかごの中の鳥だ・・。思想が小さいな。久々にヒットしたものの、
このような経緯ならば、やはり購入意欲がげんなりというものである(私見が強くてゴメン)。
「価格はまだ決まっていない。ただ、トヨタの独身寮には、AE86の全車種、全カラーがそろっている
ような時代があったことを考えると、86も若い人にも買ってもらえるような価格にしたい。AE86が
150万円くらいからで買えたが、当時の初任給から何倍という数値になるはずで、現在の初任給
に対しても釣り合うようにしたいと考えている」と、価格についてコメントしている。販売価格を
知って、「若者が買えない価格だ・・。いや、ここまで抑えたのは立派だ・・・」と色々意見がある
ところだが、その辺りを解析することとした。
評価にあたっては、出来るだけ客観的な指標を用いることとしよう。1985年当時(おおっ懐かしい、
私がレビンを買った年だ・・)、大学卒業者の初任給は男子が14万4541円である(物価の文化史
事典(展望社)より)。平成23年の大学卒業者の初任給は男子が20万5000円である(厚生労働
省:平成23年賃金構造基本調査)。一方、LEVIN GT-APEX/3Dr(5MT、エアコン・パワステは
オプション。)の価格は158.2万円(大阪地区販売価格:HPより引用。販売店で多少差がある)
である。オプションを追加すると、175万円程度にはなるだろう。
さて、初任給は、26年間で1.418倍となっている。そのままの水準で行くと、現時点の価格は、
248万円程度である。これは、86のG(DBA-ZN6 6AT)の 248万円と同じである。 GTリミテッド
(5MT)ならば、297万円なので、うう~~ん。微妙だが、若干割高な感じだ。性能の進歩、開発
費用を考えれば、よく頑張っているといってあげてよさそうな価格だ。まあ、大して人数も乗せず、
偉そうにどデカイ同社の●ルファイヤを乗り回すよりは、余程良心的とも思えるけど・・。
でも、同じ価格で考えるなら、今の私にとっては、新Bクラスの方が魅力的だな。
