映画は、人生の影だといわれる。
人生を投影しているわけだから、ああ私もこんなことあったなあ、とか、このキャラ私に似ている、とか、様々な考えが頭に浮かぶわけだ。
観ても観なくても、生活はできる。
でも、観て考えることにより、より豊かな人生が送れると思うのだ。
この映画は、予備知識一切なしで観たのがよかった。
脚本の勉強した私ですらラストがみえない、終始ハラハラ、ドキドキさせられたストーリーだった点は秀逸。
ただ、そりゃ極端だろ、という人間関係や描写が目にあまるところもあった。
そうでなければ、映画にならないところがジレンマなのだが。
母親はもうちょっと愛があってもよいはずだし、劇場監督はもうちょっと教え方に工夫と紳士的な態度が必要だったし、ライバルのリリーは、あんなアバズレいないだろうっていうくらいビッチ。
そんななかで、壊れていくナタリー・ボートマン演じるニナ。
ここまで人生は破滅的でも、惨めでもないから、一般人のみなさん安心して。
これは、あくまでもバレエという崇高な美と芸術を追い求める人々の話であって。
現実世界は、もっと安らかで穏やかで、曖昧。
でも、映画自体が、総合芸術なのでクレイジーにならざるをえない。
生活のスパイスとして映画を活用するにはよいが、それを仕事にしたり、はまったりしたら、地獄。

