- ジェイムズ・P・ホーガン, 池 央耿
- 星を継ぐもの
今週のアメブロのトラックバックステーションのお題が、「一押しSF小説を教えて!」とのことだったので、私の信頼する本屋さんで大絶賛のこちらをご紹介。しかも、小野不由美さんも推薦しているらしい。「これで面白くないはずがあるまい……!」と楽しみに読んだのですが、期待以上の作品でした。
あらすじは、文庫裏のものをそのまま載せさせていただきます。
「月面で発見された真紅の宇宙服をまとった死体。だが綿密な調査の結果、驚くべき事実が判明する。死体はどの月面基地の所属でもなければ、ましてやこの世界の住人でもなかった。彼は五万年前に死亡していたのだ! 一方、木星の衛生ガニメデで、地球の物ではない宇宙船の残骸が発見される。関連は? J・P・ホーガンがこの一作をもって現代ハードSFの巨星となった傑作長編!」
……いかがです。あらすじだけで面白い香りがぷんぷんするでしょ!?
これは、巨人たちの星シリーズというシリーズの、第一作目です。シリーズはもともと、三部作の予定で、この後に『ガニメデの優しい巨人』『巨人たちの星』と続きます。が、作者はまだ書くべきことがあると気づいて、しばらくして四作目、『内なる宇宙』を上下巻で発表しました。
これはさすがSFというかんじで、科学系のけっこう難しい話が出てくるので、読むのは大変かもしれません。私の場合、二作目まではところどころ読み流しながらもわりと理解しているつもりで読んでいたのですが、三作目から、登場人物たちの話がかなりちんぷんかんぷんに……。なので、科学の話はざっと読み流して、ストーリーだけ楽しんでおりました。(管理人は一般教養の科学の授業でさえ単位のとれない文系人間です) でも、そういう読み方も可能です、この本は。
それでも面白いと思うのは、それだけこの作品がよく出来ているからです。とにかく、読み応えがある! これだけ読んだ後の充実感がある作品って、めずらしいと思うのです。科学だけでなく、社会学や歴史学的な要素まで取り入れて物語が進んでいく。主人公・物理学者のハントや、その他の科学者たちがだんだんと明らかにする歴史の真実。私たちの知っていた歴史物語が、根底から覆る。歴史にロマンを感じる輩には、もうたまりません……!
書かれたのは古く、70年代後半から80年代くらい。かといって古くさいというかんじもなく、かえって作者の先見の明にびっくりさせられます。しかしさすがにソ連の崩壊は予想できなかったらしく、ソヴィエトが出て来たりして、それも歴史を感じさせて面白いかもしれません。
……もう、いろいろ語りたくてもどかしいのですが、うっかりネタバレするのが怖いのでやめておきます。ぶっちゃけた話、全作読まなくても、一作目とか、二作目までだけでも面白いかも。
とにかく読んでください! ほんと面白いから!
……そしてダンチェッカー氏が愛おしいという同志、募集中です。