タイム・リープ


古い本(1997年発行)なので、アマゾンに画像がないようです。そのうち、ちゃんと表紙をスキャンしてアップしましょうかね……。(アップしましたっ)

ご紹介するのは、『タイム・リープ あしたはきのう』高畑京一郎(電撃文庫)です。上下巻になっています。別の文庫でも出ていたような気がするのですが……電撃文庫なので、いわゆるライトノベルスですね。たしか、映画になっていたんじゃないかな? 中学の時、友だちが貸してくれて読んだのですが、そういえば面白かったよな、と思い出し、最近、再読しました。


主人公・鹿島翔香は、平凡な女子高生です。彼女がある日学校に行くと、授業の時間割が間違っている。月曜日のはずなのに、火曜日の時間割になっているのです。おかしいなと思って聞くと、今日は月曜ではなく、火曜日だと言う──。

おかしなことだけれど、月曜日の記憶がすっぽりと抜けてしまっているらしいのです。月曜のことがなにか書いていないかと日記を開いた翔香は、そこにますます奇妙なことが書いてあるのを見つけます。

「あなたは今、混乱している。若松くんに相談なさい……」

若松くんといえば校内でもトップクラスの秀才なのだけれど、近寄り難い雰囲気の持ち主で、例に漏れず、翔香ともさほど親しいわけではない。昨日の自分は、なぜこんなことを書いたのか? 果たして、彼に相談して聞いてもらえるのかどうか……?


分類は、SFになるのでしょうか? 果たしてこんなことが本当にあり得るのかどうかは知りませんが、実は翔香は、単純に記憶喪失というわけではないのです。作者の発想力に脱帽、です。

また、非現実的な出来事の中で、女子高生の翔香の反応がなかなかのリアリティを持って描かれているのも、この小説が面白い理由のひとつかと思います。逆に若松くんの秀才っぷりにはすごいものがあるのですが、物語のリアリティを損ねるほどではなく、いいキャラに仕上がっている。

先が気になって、がーっと読めてしまいます。ライトノベルスにたまに見かける、文体が軽すぎる作品でもありませんし、そんなに長い作品ではないので、ぜひ読んでみていただきたい作品です。あらすじを読んで「面白そう」と思ったら、楽しめること間違いなし、です。