あなたは今の仕事で10年後も同じように食べていけるだろうか?そんな脅しのような問いかけがテーマとなっている。
本書の中では様々な種類の仕事を4つの分類に分けて、10年後も食べられるのかという観点から論じている。4つの分類に分ける際の評価軸は、知識集約かどうかと日本人プレミアムが有効かどうかだ。知識集約かつプレミアムが有効であるのが、言わばオアシスであり、弁護士や医者、商社マンなどが代表例として挙げられている。
本書はできる限りオアシスを目指すべきという論調で書かれているが、その視点には納得させられるものがある。それは、日本人である以上、日本経済圏でどう生きていくかを考えるべきだというものである。
例えば、あなたは海外で働く夢を持っているとする。海外というと日本から離れるというイメージがあるが実際はそうではない。物理的には離れることになるが、そうして働く時に雇用主から求められるのは、一部の人を除いて、あなたが日本人であることを活かした役割だろう。つまり、日本企業もしくは日本人相手のビジネスでの貢献を求められることが圧倒的に多いと思われる。例え海外にいたとしても日本経済圏で働くことは変わらないのだ。
日本人であることによって日本経済圏の恩恵を受けている。自分達の今の生活は日本という国によって守られているのだ。
10年後に食べていけるかという問いかけに違和感を覚えない時代である。人材の流動化がより進んで国境を越えていく時代、しかし日本人であることを活かすという指針は間違いなく変わらないものだろう。