実は、靴の仕事を・・・と言って

既に会社まで辞めたこの期に及んで

恥ずかしながら実際のス・ミズーラ経験の無い自分は、

もちろん値段が相当に張るのは覚悟の上、

今回の滞在中に数足作るつもりでイタリアに来ています。

フィレンツェ滞在も残り少なくなってきたので

いよいよ実際にス・ミズーラの工房を訪ね、

自分の体験とスタッフの方々との会話を通じて

シュー・フィッティングについて学ぶことを

始めるタイミングになりました。

という訳で、今日はその第一弾として、

日本人スタッフの方が多いというStefano Bemerに

お邪魔しました。



まず最初は、「靴を学ぶ者」の視点で

スタッフの方にいろいろ質問をぶつけさせてもらい、

$Firenzeで暮らす、Milanoで暮らす

●一度作った木型の、体型の経年変化によるサイズ調整は、

 小さくなったときに削るのはもちろん

 大きくなったときには革を木型に貼ることで

 対応可能だということ

●シューフィッティングは、かなり難易度の高い工程で

 そのスタッフの方は8年経った最近になってようやく

 自分で納得できるレベルになったということ

●その納得する、しないというのは、

 履いている方がピッタリだと言ってくれたとしても

 「いや、ここに空気が入っている」と思うかどうか

 そういうレベルのものだということ

等々、一つ一つ懇切丁寧に教えていただきました。


お話ししながら、自分はこの年齢での今からのスタートで

どこまでできるのか、と不安を覚えたり、その一方で

「“尋常ではないほどの執着力”と、

 “何があってもやり通す覚悟”が成功につながる」


という村上隆氏の言葉を思い出しつつ

「それでもやりたい」という執着と覚悟が

自分の中にあるのを確認できて静かに高揚したり、

そんな気持ちの揺らぎを自覚する時間でした。

自分が今、構想していることを話してみたら

「それは難しいことかもしれないけれど

 やった者勝ちなのでは?」という

至極真っ当なアドバイスをいただけたのは

自己責任の下に自分の思うままにチャレンジするよう

背中を押してもらったようで嬉しかったなー、と。

お話を伺って、その構想の微調整のアイデアも

少なからず湧いてきました。



さて、そのあとは「ス・ミズーラ初体験の客」の視点で

自分の靴を作る相談。

これはもう単純に 楽しいーーー!!

そして、選択肢が多すぎる(というか全くの自由だ)と

全然決められない自分を痛感(苦笑)。

$Firenzeで暮らす、Milanoで暮らす

ここのメダリオンのバッチリ入ったフルブローグ、

$Firenzeで暮らす、Milanoで暮らす

同じフルブローグでもトゥの形や色の選択の幅も広く、

$Firenzeで暮らす、Milanoで暮らす

精悍な表情のストレートチップも捨て難いし、

$Firenzeで暮らす、Milanoで暮らす

手持ちの少ない外羽根の、しかもコンビも良いし、

$Firenzeで暮らす、Milanoで暮らす

サドルシューズにも目移りするし、

$Firenzeで暮らす、Milanoで暮らす

これはバスケットボール用のシボ革を使った変わり種、

$Firenzeで暮らす、Milanoで暮らす

そして伝説のロシアンレインディア!!

料金は倍するけど、今ならあと1足くらいなら作れるらしい!!



というわけで猛烈に悩みます。

他の工房も見たら更に悩む筈ですし。

大変です。