昨日、友人たちとのランチの予定の日、生憎の雨でした。
そこで木綿か化繊の着物を着ようかと思った私。
といっても、私は化繊はあまり好きではなく…
空気を通さず、とにかく暑い!
そんな風に思っているので、大体木綿を着ることが習慣になっておりました。
しかし木綿一択だと持っている枚数も少なく、毎年着まわしている為に飽きもきており…たまには違う着物を着たいなーと。
そして、ふと思いつき、叔母から譲られた化繊の絽着物を取り出してみました。
「先取りで、6月に着てしまおう」
絽とは透け感がある素材で、着物カレンダーでは7・8月の着物とされています。
しかし…
毎年夏になって着るには暑すぎて、着ることを躊躇して、結局しまい込むを繰り返している着物です。
「絽着物」そして「化繊」の何がネックかって…
①絽目が透ける為、襦袢をきちんと着なくてはいけない。半襦袢や筒袖による簡略化・薄着が出来ず、暑い。
②化繊素材自体が夏物としては分厚め。空気も通さず熱がこもりやすく、暑い。
こんなデメリットが立ちはだかります。
化繊の場合なんて汗や水分にも強く、絹よりもお手入れがし易いとか利便性をうたっているのに、実際は着用すると二重苦。
本当に暑くて死にそうになります…
そんな訳で、毎年着用を見送っていた一枚でしたが…
着用して最初に思ったのは、温度がちょうどいいかもということ。
この日は平均気温が23度くらい。朝は少し肌寒く感じるくらいの体感温度。
それが、丁度よい気候に感じられました。
滑りがよすぎてつるつるとしていて、いつもは好きでない風合いも…さらさらと肌を撫でて気持ち良くすらあり。
「あれ!?」
価値観の崩壊です。
この着物を、こんなに気持ちよく着たのは初めて。
快適ともちょうどいいとも思ったのも初めて。
ついでに雨が多い6月に、濡れても平気なんて素晴らしい。
「逆に、なんで今までこの季節に着なかったんだろうか?」
と疑問すら浮かぶほど、ベストマッチ。
この瞬間に私の中の着物観が完全に書き換わったのでした。
自由に着ているつもりで、着物ルールに縛られて選択肢を狭めていたようです。
今まで避けていたのが、勿体なかった…
化繊絽着物…実は使える子だったんですね。
染色性も高くて、木綿とは違うおしゃれが楽しめますし。
これからは沢山活躍できるなぁと、うきうきした気分になり出かけました。
それぞれに雨でも大丈夫なコーディネートで…
個性がでていて面白いですね。
ちなみに絽の着物が快適でびっくりした話をしたら、とても共感されました。
なんで今まで試さなかったのか不思議なくらいだ!と。
年々着物ルールの縛りが緩んでいる感があり、
自分たちでチョイスできる様になったのは良いことだと思います。
着物はもっと心地よく易いものにしていける気がします。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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