ドビュッシー「アラベスク第一番」

小学3年生さんが手がけるためのワンポイント^ ^


✨全体を6部に分けて

さらに各部ごと細かなセクションに区切って勉強してゆきます^ ^


ドビュッシーの音楽は、ほぼ2小節ごとに、色が変化してゆくように作られておりますので、

細分化してゆくほど、学びやすく弾きやすい設計になっていますし、そのように演奏してゆくのがオーソドックスな解釈です。そして演奏が成功します。


また、実際の演奏では、

細かなセクションをもまたぎ、数小節にわたり、弾き手の感じる感情の揺らぎを、微量ながら自由に取り込むことができるのが、ドビュッシーならではの良さです。

ラヴェルとは対象的な表現と自由度が許されていると思います。


ドビュッシー作品に触れるたびに、彼の自然の描写を活かした音楽観を感じます。


さて、

セクションの区分けは次回以降にして、

本日は

全体のポイントを大まかに記してゆきます。



①イントロですが、始めの2小節で

アラベスク様式を物語るような表現をつけることがポイントです。

それは、長いペダリングの中のダイナミクスのつけ方が決めてです!


3小節目以降から、音がかさなってゆく表現の工夫が、ここですでにこの曲の全体のムードを決めてしまうので、とても重要な箇所です!


ここは

3連符と二分割の左右の掛け合わせ方をしっかりと数学的に分析し、的確に弾いてゆくことが第一です!

ま左手の柔軟性が問われます!

1の指から5の指へと移り変わる時の、手首の使い方の技を習得してゆきます!



③ここから新たに登場してきた魅力的な旋律を、

リタルダンドとア・テンポを何度も繰り返すことで、音楽の流れをうまく作りだすことがポイントです。

つまり、ゆっくりしたらまた元の速さに戻り、時間的な誤差を意図的に操りルバート感をもたせます。そうやってアラベスク紋様をステキな織物のように魅力的に魅せてゆきます!


紋様を音楽表現したものが、アラベスクである、という一つの定義を、確実に音で示してゆく。

その作業を延々と行いやすいように、ドビュッシーは、楽譜の至る所に指示を細かく記しています。


ドビュッシーの譜面は、まるで家電の

取り扱い説明書のようです。




中間部にやってまいりました。

これまでとはムードがガラリと変わります。

「ルバートするように」と、ドビュッシーが書いています。

ですので、この④全体を自由に歌うことができます。

この中間部は幻想的に弾くと成功します。

それには和音の重厚感を重視してゆくのが得策です。

また、ここでもテンポの揺らぎの指示が頻繁にでてきます。

ただし、ここではリタルダントとmossoを交互に使う指示ですから、これまでより速さに自由度が増して魅力的な世界観がつくりやすくなります。



⑤再び冒頭の旋律である2小節を経て、

フィナーレへの架け橋となる息の長いフレーズを弾くには、左右の手首の柔軟性が問われます。

そのための指と、手首をたっぷり使う技を磨きます!


⑥最後の部分は、見た目にシンプルな譜面ですが、ペダルを数小節に渡って長く使うことによりドビュッシーならではの、複数の音の入り混じる響きをつくり上げます。

そして、このフィナーレで、夢のごとくのアラベスクの音楽を心地よく閉じるように、優しいタッチで演奏することを学びます。


このあと、

生徒さんが楽しく練習できるよう、各部をさらに細かく分けて練習してゆきます!




読む楽譜^ ^↑

音楽も読む時代!それは今も昔かわらずこれからも、、、。

生徒くんにも、いつでもとごでもどんどん読んでそして余白にはメモして📝勉強してほしい。^ ^。な^ ^。