ワルツはお好きですか?
私はショパンのマズルカを弾くようになってからワルツを弾くことが
とても楽しくなりました。
生徒さんたちにも私の演奏体験から、できるだけワルツリズムを
楽しく習得していただけるように、丁寧な説明をしながらお稽古をしています。
その一例をご紹介してみます❤️
まず、ワルツをワルツらしく弾くコツは
✨三角に演奏をすることを基本にすると、
大人でも子共でも日本人には苦手とされるワルツを、ピンとくるツボにはめることができます。
私がレパートリー中で最も頻繁に弾いてきたショパンマズルカは、特別なリズム感覚で演奏するのですが、その経験はいろいろなワルツの種類に応用することができます。
長年弾き続けてきておかげで、ピアノ奏法の根本の勉強になり、また、指導のための豊富な引き出しとなっています。このように美しく味わい深い曲を作ったショパンにいつも感謝しながら弾いています。
✴︎マズルカには音楽の軸となる舞曲と歌が融合しています。
踊りはポーランド🇵🇱の民族舞踏によるものですし、歌は土地に根付いた民謡から、ショパンが祖国ポーランドを生涯に渡り懐かしみ思いを込め作曲した旋律です。
✨舞曲は身体の芯の底から湧き出るステップ
✨歌は愛
で、できています。
その二つが揃うマズルカは素晴らしい作品集です。
✨リズムはお腹の底から感じなけば表現できないし、
✨愛のない人には歌は歌えない、、、
と、珍しく熱くなりますが^ ^
マズルカ愛🎼の濃ゆい私です^ ^
さて、ようやく三角についてですが、
3拍子を弾く場合にどこに目をつけるか?
ということがポイントです。
図で書くとこのようなメージです。
伴奏部分の2はく目を常に重視し演奏することです。
この2番目の音が右手と絡むとき、とてもエレガントになり、右手の演奏がしやすくなります。
つまりは、
✴︎表現において、より深みのある演奏になりますし、
✴︎小学生の方などは、テクニックの安定にも繋がります。 常に小節の真ん中でしっかりメロディを掴むので、技術面で転びにくくなります。
また、
✴︎左右お互いの音を良く聞き合う耳になります。
アンサンブルと同じですね!
お互いの意識を共通のリズムに目を向けて、相手に絡んでゆく!ここにアンサンブルの魅力があります。
例えばそれが伴奏者側目線であれば、
土台のリズム感はしっかりとキープしながら、時々メロディへも
近づいて、また離れて、また影にとなり、、、
音楽を彩ります。
ソロ演奏であっても、左手をただただ伴奏としてだけ扱ってしまうともったいないです。
✴︎2はく目の音をマークし、メロディの一部かのようにどんどんハーモニーとして侵入してゆくのです!その参入の仕方に味を持たせて研究するところに、ワルツの醍醐味があります^ ^
🍴お料理と同じく
濃ゆいの薄いの酸っぱいの甘いの辛いの、、
ワルツの左手の2拍目は、奥深し。
ところで、
ワルツの左手はいく通りも弾き方があります!
三角がゆがんでいます!
つまり
✨2番目と3番目に少し間が空くと
リズムはとてもお洒落になりますし、
✨2番目を弾むとより都会的になります。
また、
✨2番目をたっぷりのばし気味に弾くと、ショパンマズルカのように土くさく庶民的になります。
私はこのマズルカ感が一番好きです。
具体的な例で言うと
子猫のワルツでは、
✴︎上の楽譜は、
スタッカートによって、
2拍めの音が強調されて、右手と絡む接点ができたことで、音楽が豊かになり味が出ます。
👀ちなみに、この時の3拍目の音は伸ばします、ペダルも3拍目だけ踏みます。とアドバイスしています。
→I拍目は長い音符なので、指でキープするフィンガーペダるとなり、ベースの上にハーモニーが重なりあいます。
⚠️他の箇所は違うペダルの踏み方、違った音の処理の仕方があります^ ^
✴︎下の楽譜は
2拍目のレガートの頭に重みをかけ強調し、
一方で3拍目では力をぬいて演奏すると、
右手の難易度の高いフレーズも安定して弾くことができます。同時に洒落た味がでます。
🎼ここでもペダルは2拍目のみつけます。と生徒さんへアドバイス!
✴︎流れが良くなるのと、
✴︎抜いてひく!のニュアンスが表現されやすくなります。
✴︎ベースは低音で勢いがあるので、強めに出ますから、残響で音が残り、ショパンらしさもキープできます。
小犬のワルツも!
2拍目を感じ少し重ために切る?というか?置く?というか?
そう、少しだけ意識して弾くと、
✴︎右手と絡まりあい
✴︎トリルも安定し、
✴︎ふてんのリズムも弾きやすくなります。
ここでは、3拍目の音は、2拍めの影になるように小さく演奏すると洒落て聞こえます。
さてさて!
実は2拍目重視の三角形をものにしたら、
2はく目ではないマークの仕方もあるんです!
ワルツのリズムは実に工夫し甲斐があり
それがまた楽しいので、
今度お伝えします!