この度、絵描きのコムは「おじさん」になった。


それは昨夜のこと。


僕には年子の姉が1人いて、その姉は昨年の秋、それまで10年近くお付き合いしてた彼と結婚をして家を出ていった。


「家を出た」といっても、相手も地元の人だったから、結果、今もすぐそばに住んでいるわけなのだが。


で、その姉が、昨晩男の子を出産したわけだ。


予定日はもっとずっと何週間か先で、しかも「さかご」だとかなんとかで、「テイオウセッカイ」をするとかしないとか、まだ何も決まっていなかったハズなのに・・・。


それは、かなりの急展開だった。


1週間くらい前から出産のために実家に帰ってきていたのだが、昨日なんかは昼ご飯を姉弟2人でモスバーガーで食べて、夜ご飯を家族4人で囲むまでは、全くいつも通りの「日常」がそこにあった。


で、食後に突然異変を訴える姉。母を伴って姉を病院に運ぶ。義兄さん、そのご両親も続々駆けつけ、数時間後、・・・無事出産。あっというまの、それは出来事だった。


結果、サカゴだったけど、シゼンブンベンで、母子共に健康。




みんなが駆けつけた時、姉は陣痛に苦しみながら、「出産時の立会いはどうされますか」との助産士さんの問いかけに対して、苦悶の表情で、無言のまま、ただ首を横にふった。


廊下の待合所にいるとき、義兄さんはしきりに、


「こんなとき、・・・男は何も出来ん」


と、何度も口にしていた。



義兄さんとは、コミュニケーションのその糸口をなかなか見つけることが出来ず、これまでロクに会話も出来ず、ビミョーな関係が続いていたわけだが、今回のことで、少しその距離を縮めることが出来たかもしれない。




ま、それより何より、「生命」はこれ「神秘」だわ。


「科学」だ「文明」だなんて、どれだけ威張ってみたところで、この「神秘」に比べたら、これ「月と鼈」ですわ。


しみじみと、コムは思った。