僕は、


「エレキギター」が嫌いだった。・・・「カッコイイ」から。

「モデルガン」が嫌いだった。・・・あいつもやっぱり「カッコイイ」。

「スポーツカー」が嫌いだった。・・・どう考えても「カッコイイ」。


そもそも「バイク」も嫌いだった。あんなもの、カッコ良さの、もう「象徴」じゃないか。


僕は、たとえカッコイイものを身につけたところで、手に入れたところで、自分自身がカッコ良くなれるとは、少しも思えなかった。


だから「ブランド品」が嫌いで・・・。


そんな僕が「ロック」を好きになったのは、この世に「甲本ヒロト」がいたからだ。


「カブ」とか「SR400」が存在しなかったら、僕はバイクなんかに見向きもしなかっただろう。

僕がラルクを好きになったのは、ただ化粧してカッコつけているだけじゃない、その「向こう側」にあるhydeの強烈な「音楽愛(執着とも言える)」に惹かれたからだ。

・・・当時、密かに僕が思いを寄せていた美術部の先輩が「大のラルクファン」だったことなんて、そんなの・・・たいした理由ではないんだよ?


とにかく僕は、カッコいいものが嫌いで・・・。


ちっとも憧れはしなかった。テレビの中の「スター」には。


中学生の時に最初に買った男性アーティストのCDといえば、周りの友達が「ミスチル」や「GLAY」にむちうになっている中、僕は電気グルーヴの「誰だ!」って曲を買った。それを僕は聴いて聴いて、聴き潰した。・・・あいつら、ちっともカッコつけてないんだもん。

只々、とにかく面白くて・・・それが僕の目には最高にカッコ良く映った。


「マリリンマンソン」だってそう。あいつらは気持ち悪い。本来の僕は、グロいのとかバイオレンスものが大の苦手で、「オカルト」なんかにも、全く興味を抱かない。

僕が彼らに惹かれたのは、そのグロテスクの向こう側にある、マンソンの強烈な「音楽愛」と、「面白いことをやってやるぜ」という「気概」をそこにビンビンと感じたからなんだ。


僕は、格好をつけている人には、何の魅力も感じない。

格好をつけない人に、断然「格好良さ」を感じる。


ひねくれてるって自分でも思う。



『ずっとマトモジャナイって分かってる』



・・・つもり。