確かにそれは、そこにある-オメデトウ





「・・・。」

なんてこった。こんなナマっちょろい絵を描いてしまったなんて、恥ずかしくて恥ずかしくて、穴があったら入りたい。シモネタなんかよりこういう女子の喜びそうな絵の方がぼくは数倍恥ずかしい。


もう二度と描かんぞ。


今回だって最初は、「処女喪失の翌朝」ってテーマで描くつもりだったんだ。だからラルクの「shout at the devil」を聴いて、感情を昂ぶらせていたのに・・・ところがどっこい、それが上手いこと形に出来なかったのだ。このイラストじゃあ、あまりに曲とのギャップがありすぎる。・・・なんてこった。


とはいっても、今回のイラストについて、意図するものが全くないのかといえば、そんなことはない。


ぼくが短大時代とてもお世話になった先輩が明後日、結婚するのだ。

その先輩は、クリストファー・ネメスを着こなす、まさに芸大に入るために生まれてきた様な人だった。芸大とはいっても中途半端な個性を持った人が大半を占める中、その先輩のキャラクターは、まさに「ホンモノ」だったと思う。当然、みんなの人気者だった。


そんな先輩と、ぼくはこの間、数年ぶりの再開を果たした。

なんとあれだけ個性系だった先輩は、普通のスポーツ刈り(?)の髪型に、ワイシャツ姿になっていた。ぼくは、感慨深い思いと、ちょっとしたショックに・・・は陥らなかった。それよりむしろ、

「フツーの格好しても、全然カッコいいじゃないか。これならあえて『個性系』をやる必要性ゼロじゃないスか・・・ズルイ!」

と心の中で叫びつつ、ぼくは懐かしい先輩との久しぶりの会話を楽しんだ。


「結婚式は内々で済ませるから、大学時代の友達を呼ぶ予定はない」という先輩に、ぼくは無理を言って、式に参列させてください、とお願いをした。


先輩はこころよく了承してくれた。


結婚式ってさ。


呼ばれんかったら淋しいけど、呼ばれたら呼ばれたで、いろいろ面倒くさいことも生じてくる。

だから、呼ぶ方も気を遣うし、この「呼ぶ・呼ばない」の線引きって、意外と難解な問題だと思う。


実際ぼくもその時、心の中でいろいろな心理が錯綜し、逡巡もした。


が、決断までにそう時間はかからなかった。ぼくが「行きたい」と思った・・・それを最優先させるだけのことだ。


というわけで、明後日ぼくは、岐阜の山あいにある下呂というところに行ってきます。


今回の様なナマっちょろい絵は、誓ってもう二度と描きません。許してね、おれよ。


 

くりぼー くりぼー くりぼー




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