平成15年と16年の約2年間、僕は東京で一人暮らしをしていた。住所は中野区松ヶ丘2-15-7にあるレオパード中野ってところだったと思う。ちょうど「銀杏BOYZ」の峯田和伸さんが中野に引っ越してきた頃だったので、「街でばったり出会ったらどうしよう・・・」などという、いらぬ心配をしてみたりした。
僕が東京を目指した理由、それは絵描きとしてBIGになるための何か大きなチャンスがそこに眠っているのではないかという、ある種の期待感である。東京には何か、「世界の中心」みたいなものがあるような気がしていた。
でも僕は、結局その東京での2年間を、一切何もしないまま、新宿の外れにある青果市場の一運搬員として働き続けることになる。
全く絵を描かないのだから、何も起こらなくて当たり前といえばそれまでだが、そんな中でも僕は必死になって東京生活を満喫しようと考え(というか、他に何もやる気が起こらなかったから必然的にそうなったのだが・・・)、そして「世界の中心」を探すため、とにかく街中を歩き回った。
池袋、新宿、原宿、渋谷、三軒茶屋、高円寺、吉祥寺・・・普通なら電車を使うだろうという区間を、何時間もかけて歩いて移動する。もちろん一人だから無言で。ただの時間の無駄遣いといえなくもないが、僕はそんな中で自分の行動をこう理屈づけていた。
「東京には来たが、何処にもその東京が見つからない。だから探しに行く。」
僕は、もともと結構、現実主義的(こうみえても)なので、むしろ「東京」というだけで盲目的な憧れを抱く人のことを、心の中で馬鹿にするようなタイプの人間だったはずだ。だから愛知県の短大を卒業した後も、迷うことなく制作活動の拠点を名古屋に決めたのに・・・。
結局僕も最後の最後には、しょうもない「憧れ」と「期待感」をうまく処理することが出来なかったわけである。
そして案の定、東京では何も見つけることが出来なかった。
・・・あれ?
長々と話してみたが、結局僕は何を言いたかったのだろう。ちゃんと話にはオチがあったはずなんだけどな。
う~ん。
ここまで読んでくれた方、なんだかごめんなさい^^。