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『窓際OL トホホな朝 ウフフの夜』著者:斎藤由香

祖父は歌人・斎藤茂吉、父は作家・北杜夫というすごい家で育った斎藤由香さん。

彼女は作家ではなくサントリー株式会社の窓際OL(この表現もすごいなぁ)!!

週刊新潮で連載されていた会社のアレコレを書いたコラムを単行本にしたもの。

そもそも新潮社からは「精力剤の話などを書いてください」と頼まれた。由香さんの所属が健康食品事業部、そこの「マカ」という精力増強剤の担当なのである。

彼女のユーモアセンスは親ゆずりなのか・・・。
社内の会食大好き部長を「胃袋部長」と名付けて、部長の外出中は「ただいま放牧中」という牛マークを黒板に貼って遊ぶというセンスの持ち主。

この本には連載コラムだけでなく、父である北杜夫、母・喜美子そして斎藤茂吉の妻つまり祖母の斎藤輝子の話なども盛りだくさん。

父娘でランパブに行ったり、79歳で南極に行っちゃう海外旅行好きの祖母のことなどハチャメチャな斎藤家のぶっ飛んだ話もおもしろすぎる。

それだけでなく、別荘のある軽井沢の美しい風景描写もすばらしかったりする。

コラムの話に戻って、会社経営の意外な話はおもしろかった。マッキンゼーという超有名な経営コンサルタント会社にアドバイスを受けて事業部制にしたものの、最先端の組織を活かしきれず社内はグチャグチャに!
それを社長が「そもそもウチの会社には背広が大きすぎたんやな」の一言で言い切ってしまうのもすごい!
別の一流会社でもボストンコンサルティングに3億円も払って、どれも大失敗というのもすごすぎる!

きっと外国企業の経営論理は日本の会社では馴染まないのだろう。
日本人は情に流されやすいなんて言われることもあるが、このあたりのことも考慮した組織作りが必要なのかも。

最近「日本人離れした・・・」というとホメ言葉になっているのが変だなぁと思っていたところだった。
情に流されるところなども日本人の良いところなんじゃないかな。

この本を読んで、こんなことも思ったりして・・・。

北杜夫の「マンボウシリーズ」ファンでもあるわたしには、大変楽しい1冊であったなぁ。