【道をおこなふ法】

第一に、よこしまになき事をおもふ所

第二に、道の鍛錬する所

第三に、諸芸にさはる所

第四に、諸職の道を知る事

第五に、物毎の損徳をわきまゆる事

第六に、諸事目利を仕覚ゆる事

第七に、目に見えぬ所をさとつてしる事

第八に、わづかなる事にも気を付くる事

第九に、役にたゝぬ事をせざる事

 

【道を行なう法則】

第一に、実直な、正しい道を思うこと。

第二に、道は鍛錬すること。

第三に、広く多芸に触れること。

第四に、広く多くの職能の道を知ること。

第五に、物事の利害損失を知ること。

第六に、あらゆることについて直実を見分ける力を養うこと。

第七に、目に見えないところを悟ること。

第八に、わずかなことにも気をくばること。

第九に、役にたたないことはしないこと。

 

宮本武蔵「五輪書」 鎌田茂雄 訳注 より