こんにちは。

今日はちょっと遅くなってしまいました。

こう言うときこそ、一旦落ち着いてお茶でも一服。

と言うことで、お茶のお話をしましょ。


お茶の世界には、『百事諧(ひゃくじ/ととのう)』

と言う言葉があります。


ここで使う「諧(ととのう)」と言う意味は、

全ての物、全ての事が、あるべき処に収まり、

全体としてバランス、調和がとれて、和んでいる

状態を指しているかと思います。


このためには、位置、順序、動作の流れがきちんと出来て

初めて、諧(ととのう)というように教えられます。


例えばこのようなことです。

百事、つまり全ての事が和んでいるようにするためには、

位置、順序、動作を捉えることが大切です。


1、まずは決め事としての位置


例えば露地のあり方、茶室のあり方、
あるいは主客のあり方などがこの位置と観えます。

この位置をしっかりと見詰める。


2、次に、順序


お点前をするときには、この順序を何度も何度もお稽古します。
身体に覚え込ませて初めて、お客様のことが観えてくるものではないでしょうか?


3、更に、動作


自分勝手な時間の感覚で動く方を大勢見てきました。

動作は自分と相手との間合いによって生まれるものではないでしょうか?

そうしますと、相手と自分の呼吸をはかることが大切な要素だと思います。


これら、位置、順序、動作の流れがきちんと出来て初めて、
諧(ととのう)ということが言えるという事です。

このお話は、お茶の習い方、考え方の話です。

お茶では、永い歴史と先達の習練によって流れが整っています。


しかしながら、われわれが何かをしようとしたときに、

どのように実行し、成果を上げるまでにしていくかと

言うときには、なかなか難しいものがありますよネ。

今日のお話はお茶のお話ですが、われわれの日常にも当て嵌まることではないでしょうか?


ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

クマこと向龍昇人でした。