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若年性認知症と母

バリバリのキャリアウーマンだった母が、前頭側頭変性症という認知症になりました。病状はゆるりと、確実に進みます。日々感じたことなどを書き綴ります。

夜中にトイレに起きた母。

寝室へ戻らず、階段の方へ。

真っ暗な中、階段の存在を忘れていたようで転落。

肋骨を三本骨折。

父、気づかず、兄が駆けつけ父を呼んだ。

ニートの兄でも、居てくれて良かった。


その後、廊下にベビーゲートをつけた。



母「神様が助けてくれたんやわ。」



手足の骨折じゃなくて良かった、命があって良かった。

最近では、家に居ることがわからず、帰ろうと言う。

トイレの場所もあやふや。
入って、脱いで、出てみたり、試行錯誤の末なんとかトイレに行けている。


お風呂入ろうと呼ぶと、二階で脱いで寒そうに降りてくる。

食事の席がわからなくなり、箸を取ることもわからなくなってきた。


日増しに出来ないことが増え、わからないことが増える。


ただ、一つ改善された箇所があった。
着衣の際、左手の認識が薄く誘導しなければ袖が通せなかったのに、自分からスッスッと通すようになった。

なぜそこが改善されたのか不明だが、ささやかな喜び。



階段から落ちて亡くなることもあるのに、ニコニコと変わらず居る母。



まだ、母の存在意義はあるのだと、神様が仰っているに違いない。



女性は、家庭を和らかくすると思う。



何も出来なくても、何もわからなくなっても、そこに居てくれるだけで家庭が温かくなる。



母には、そんな力が残っていると実感した。