アベノミクスはなぜ「再分配」プランが無いのか? ---- 政党批評 (その1) 《自由民主党》編
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参院選がスタートしましたので、これに合わせて、
各政党(9つのおもな政党)について、今回から1党づつ批評していきます。
迷っていらっしゃる方にとって、投票の参考になれば、とても幸いです。
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第一弾は、
現在の与党政権である 自由民主党 についてです。
ではでは・・・
「アベノミクスには、再分配のしくみが無い!!」
最近、選挙が近づくにつれて、特にこのような趣旨の批判が新聞等で増え始めました。
ところで、「再分配」とは、
国家が、お金の乏しい人のところへ、お金のあるところから持ってきて、お金を行きわたらせる、ということですよね。
さて、見出しの問い 「アベノミクスはなぜ「再分配」プランが無いのか?」 ですが、
この答えは、とても簡単です。
その答えは、
そもそも自民党には、再分配という発想が無い、あるいは希薄だからです。
ですから、
自民党内のタカ派(バリバリの強硬派)である安倍政権が、再分配の発想を持たないのは
あたりまえといえばあたりまえなのですね。
その意味では、
この種の批判は、実は、かなりマトハズレなものです。
物価高と株・債権の乱高下以外は、なかなか批判の糸口をつかまえにくいのでしょう。
憲法改正について批判しようにも、「国民投票を実りあるものにするためだ」などと、
うまくかわされてしまっていて、骨のあるジャーナルにとっては、もどかしいところなのだと思います。
もし、有権者の方が、再分配を期待するのであれば、
投票先は、
共産党を筆頭に、社民党あたりということになるでしょう。
もしくは、少し趣旨が異なってきますが、
みどりの党や民主党までも含めてもかまいません。
一方、
わが仮想の一人政党 = 共和党では・・・
再分配をどう考えるか、というと、
再分配は、モラールの問題だと考えます。
つまり、もっとプライベートな問題であって、国家などがあまり立ち入るべき問題ではない、
という少しナイーブと言えばナイーブな立場です。
自由民主党のスタンスである「自助」、ととられても否定はしません。
しかし、留意していただきたいのは、
共和党では、
再分配という仕組みを政策(ポリシー)の軸の1つに置いている点です。
自由民主党は、「自助」と言って、国家は面倒見ないよ、自分らで都合付けてくださいと、
逃げているわけです。
他方、共産党や社民党などは、政策の軸そのものが、再分配を国家制度の基盤にする、ということです。
社会主義的な政党ということは、そういうことですから。
つまり、
共和党は、 再分配という観点では、
両極とも違っています。その中間という見方もできます。
では、共和党では、
どのようにして、再分配を実現しようと考えているのでしょうか。
それは、
小規模なさまざまなコミュニティーの中で、財を回す、融通しあう、
という倫理構造・信頼関係づくりをサポートしていくことで、
時間はかかるが実現可能になると考えています。
イメージで言うと、
日本史では、「御家人」、「家人」、「郎党」、小作人などと、ともにコミュニティーを築いている惣領・名主・大家のようなリーダー家との間の信頼関係。
西洋史では、「郷紳」、「領民」、「市民」などと、ともにコミュニティーを築いている荘園領主などのリーダー家との間の信頼関係。
この関係は、一面で対等の関係で、立場の違いがあるのみです。それぞれの立場でコミュニティーを維持していくことに責任があるのですね。
再分配をする・されるという能力は、実は人が生きていくうえでとても大切なことなのですよね。
ですので、「金のあるところから無いところに持ってきて再分配してやるのが当然だ、行政制度として必要だ」というのは、少し駄々っ子のように見えます。財のあるコミュニティーのクルーに、なんとか入れてもらう努力をしていくことで、あるいは、周囲に目配せして懐を開きつつ必要とされる範囲で実質的なフォローをしてくことで、個々にそして相互に築いていくべき、とても能力とエネルギーと時間の要るナリワイにちがいありません。
それにしても、
「おこぼれにあずかりたい」とまで言って、再分配を強く求めている方々ほど、
再分配などとはおよそ縁のない自由民主党を支持する場合が多いのは、
どうしたことでしょうか。
資本家や資産家などが、反社会主義という趣旨(国家に財を取り上げられては大変という趣旨)で自由民主党を応援するのなら理解できますが、
自由民主党の熱心な支援者ほど、再分配に期待している方々であるように見えるのは、共和党員の私だけでしょうか?