【NY市場】 2013/1/24
NY金 1669.9 -16.80 -1.01%
NYダウ 13825.33 +46.00 +0.33%
ドル円 90.33 +1.72
ユーロドル 1.3376 +0.0058
【東京市場】 2013/1/25
夜間/始値・高値・安値・終値
4,835円 4,861円 4,829円 4,837円
日中/始値・高値・安値・現在
4,869円 4,879円 4,854円 4,874円

昨日の欧米時間は、ほぼ一方的に円安ドル高の動きとなりました。様々な要因が重なるため、東京金価格はそっくりそのまま上昇しているわけではありませんが、円建て商品である東京金、東京白金、東京ガソリンなどは当然のことながら非常に強い値動きとなっております。

しかし、米国の債務上限引き上げが5月まで延期する法案が米下院にて通過したということで、暫くは米国における金融不安は抑えられます。そこで、金市場にとっての問題はデフォルト危機に絡むソブリンリスクは収まり、金そのものの上昇力が弱まってきていると考えられます。更に、FOMCでの判断にもあるように米国経済が安定化し雇用情勢が改善され、景気回復の兆しが見え始めることになると現在の量的緩和は終了し、出口戦略へ向かうことになります。

特に、最近は円安ドル高の動きが急激であり、ユーロドルの上昇がここ数ヶ月横ばいの動きをしていることからもドルが強くなってきていることが伺え、金などのセーフヘブンからリスク商品へ資金が移動してきているとも考えられます。

以上のことから、円建ての金価格は円安から上昇しているものの、ドル建て金である現物市場やNY金などは上値の重い動きです。東京の金を売買しているわれわれとしましては、円安の恩恵から買い方有利であるものの、ドル建て金が上げにくい分それほど強い動きにもなりえません。逆にNY金が上昇する流れとなるには円高ドル安になる必要があり、その要因は米国経済の悪化となります。

米国経済が悪化する動きとなれば、金融緩和が引き続き金価格を下支えする事にもなり、ドル建て金は大きな上昇を見せることとなるでしょう。ここ数年の金の上昇を見る限りでは、現状の円安による東京金高よりも円高ドル安トレンドでドル建て金が上昇トレンドにある方が、東京金も安定的に上昇し易いと言えます。

ここからの金売買の組立としてシナリオを考えるならば、私は西村副大臣が言うようなドル円が100円という動きよりも、暫くは90円を挟んだ価格で落ち着くのではないかと考えております。この根拠としまして、日本の量的緩和の総額は毎回増額されておりますが、実際は月額3兆円程度の資産買入が行われています。しかし、米国の量的緩和は月額850億ドルの資産買入であり、1ドル90円で計算しても7.5兆円の買い入れ額です。ドルのほうが量的緩和の額は大きいのです。この違いがあるにもかかわらず円安が進んでいることは、これからも金融緩和を続け来年には2%のインフレターゲットを設定しようとしている日本と、状況次第では出口戦略へ動こうとしている米国との違いを先取りしていることにほかありません。

そこで問題です。アメリカ経済は回復軌道に乗っているといえるのでしょうか。欧州経済もどうでしょうか。

現状はあくまで問題の先送り、経済の自立回復を待っている状態なのではないかと分析しております。資本主義システムという機械に、お金という大量の潤滑油を流しこむことで何とか危機を回避したばかりの欧米の経済です。本格的に回復するのはまだ何年も先の事になるのではないかと思われます。

実は、日本も1991年からの失われた10年といわれるバブル崩壊から現在まで、何度か量的緩和を行なってきています。その間に実感として好景気を享受できた人はごく僅かな人たちです。日本の経済は02年から07年までを学術的には好景気としておりますが、国税庁の調査によればサラリーマンの平均年収は1997年以降デフレ進行を上回るスピードでほぼ年々下がっております。量的緩和は株価を引き上げることとにはなりますが、われわれが好景気を享受できるような本格的な景気回復にはつながりませんでした。

欧米も似たような状況にあると思われます。何かをきっかけにして悪化してゆくと思われます。つまりは、欧米の量的緩和は限界まで続けるしかなくなると思います。と言うことは、危機は再び起こり、2009年前後のような事が起こり、最終的には大きく円高、金高が進むと思われます。そうなった場合、ドル建て金は3,000ドルということも考えられるでしょう。

ここ数日の金は売買するには適さない状況にあり、様子見しております。そのため、長期的な視点でのお話をさせて頂きました。ぼんやりとこのようなシナリオを考えながら日々のシナリオはまた別で考えて、売買を組み立てております。ちょっと長い文章になってしまいました。失礼いたしました。

経済指標
日 12月貿易収支【億円】 前月-9534 予想-5228 結果-6415
中 1月HSBC製造業PMI 前月50.9 予想51.7 結果51.9
米 新規失業保険申請件数【万件】 前週33.5 予想35.5 結果33.0
遠藤 豪

SPDR GOLD SHARES・ETF残高 1331.71(24日)1334.11
リースレート -0.09%(24日)-0.09%

CFTC大口投機家 買越 145,116枚(15日時点) 先週 買越 142,808枚
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